あなたが施行したVE検査、実は歯科では単独算定できないケースがあり、請求しても査定で全額返戻になることがあります。

VE検査とは、嚥下機能が低下した患者に対し、喉頭内視鏡などを使って着色水を嚥下させる検査です。嚥下反射のタイミング・咽頭残留・誤嚥の程度を直接観察します。これが基本です。
診療報酬上の区分番号はD298-2「内視鏡下嚥下機能検査」で、点数は720点です 。令和6年度改定でも点数は据え置きとなっています。1点10円換算で1回あたり7,200円の収益になります。東京ドームのグラウンドほど広い嚥下支援の現場で、この720点が積み重なる意味は大きいです。 knowlety(https://knowlety.jp/ika/r6-d298-2/)
算定の根拠は「嚥下機能の低下が認められる患者」に対して実施した場合に限られます 。単に内視鏡を挿入しただけでは算定できず、着色水嚥下による機能評価まで完結していることが条件です。条件が揃っているかどうか確認が必要です。 knowlety(https://knowlety.jp/ika/r6-d298-2/)
令和6年度診療報酬改定 D298-2 内視鏡下嚥下機能検査の告示・通知全文(ナレティ)
実は意外と見落とされやすいのが「併算定禁止」のルールです。D298-2(VE)は、同日に以下の検査と組み合わせて2区分以上算定することができません 。 knowlety(https://knowlety.jp/ika/r6-d298-2/)
2つ以上の内視鏡検査を同日施行した場合、主たるもののみの算定となります。これは一見当たり前に見えますが、摂食嚥下チームが多職種で同日に複数の評価を行うケースでは見落としが起きやすいです。
点数が高い方を主として算定する、というのが原則です。請求前に対象区分を必ず確認する習慣をつけましょう。もし2区分で請求してしまうと、審査支払機関から査定・返戻の対象になります。
歯科従事者にとってとくに重要なのが、医科と歯科の算定ルールの違いです。医科では明確にD298-2(720点)として算定できます 。一方、歯科診療報酬の点数表にはVE専用の区分が設けられていません 。 askai.glarity(https://askai.glarity.app/ja/search/%E5%9A%A5%E4%B8%8B%E5%86%85%E8%A6%96%E9%8F%A1%E6%A4%9C%E6%9F%BB%E3%81%AE%E7%82%B9%E6%95%B0%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%E6%95%99%E3%81%88%E3%81%A6%E3%81%8F%E3%81%A0%E3%81%95%E3%81%84)
「歯科でVEを実施しても点数が取れないのか?」という疑問はまさに現場からの声です 。回答としては、歯科単体のVE施行は算定根拠が明確でなく、医科と連携または訪問診療の中でのチーム算定として整理する必要があります。 shirobon(http://shirobon.net/qabbs_detail.php?bbs_id=19724)
ただし摂食嚥下支援の場面では、医師の指示の下に歯科医師・言語聴覚士が行う摂食機能療法(H001)として算定するルートが存在します 。つまり独立してVE点数を取ることは難しくても、支援体制の中で算定する道はあります。算定の組み立て方が条件です。 pt-ot-st(https://www.pt-ot-st.net/contents4/medical-treatment-reiwa-6/department/2616)
しろぼんねっとQ&A:歯科でのVE算定の疑問(現場の声を確認できます)
VE検査は単独の720点だけでなく、摂食嚥下支援チームによる加算と密接に関係しています。令和2年度以降、「摂食嚥下機能回復体制加算」の算定には月1回以上のVEまたは嚥下造影が必須要件となっています 。 wic-net(https://www.wic-net.com/material/document/1040/87)
これは重要な点です。VEを月1回きちんと実施・記録することで、チーム加算がセットで算定できるわけです。逆に言えば、VEを実施しているのに記録が不十分だと加算を失います。1回のVEが720点、さらにチーム加算が積み上がると、トータルの収益への影響は数千点単位になります。
摂食嚥下支援チームには専任の常勤医師または歯科医師・看護師(5年以上かつ研修修了)・言語聴覚士の配置が必要です 。チームを組んでいるかどうかが算定の前提です。体制が整っているか確認しておきましょう。 mhlw.go(https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000605493.pdf)
厚生労働省:令和6年度診療報酬改定の概要(摂食嚥下支援体制の算定要件が確認できます)
算定要件を満たしていても、レセプトの摘要欄への記載が漏れていると査定されるというのが、現場で意外と多いトラブルです。これは痛いですね。
摂食機能療法(H001)との連動で算定する場合、診療報酬明細書の摘要欄には「疾患名」「治療開始日」「VE実施日」「カンファレンス実施日」を記載する義務があります 。これらが1つでも欠けていると、審査段階で査定対象になることがあります。 pt-ot-st(https://www.pt-ot-st.net/contents4/medical-treatment-reiwa-6/department/2616)
📋 記載必須の摘要欄チェックリスト。
つまり、VEの実施記録が点数のカギを握っているということですね。記録フォーマットを院内で統一し、担当者が変わっても漏れなく記載できる仕組みを作ることをおすすめします。電子カルテの摘要欄テンプレート機能を活用するだけで、査定リスクを大幅に減らせます。これは使えそうです。
令和6年版 H004摂食機能療法の算定要件と摘要欄記載事項の詳細(PT・OT・ST.NET)

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