「承認不要のクラスI機器でも、PMDAへの届出を怠ると薬機法違反で行政処分の対象になります。」
クラスI医療機器とは、薬機法(医薬品医療機器等法)においてリスクが「極めて低い」と分類された一般医療機器のことです。 不具合が生じた場合でも人体へのリスクが極めて低いと見なされ、製造販売に際して厚生労働大臣の承認や認証は不要とされています。 mhlw.go(https://www.mhlw.go.jp/content/11124500/0000055657.pdf)
ただし、「承認不要」が「規制なし」を意味するわけではありません。製造販売業者はPMDAへの届出(自己認証)を行う義務があります。 つまり届出が条件です。 pmda.go(https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/about-reviews/devices/0027.html)
歯科現場に関係するクラスI該当品目としては、メス・ピンセット・探針などの鋼製小物、歯科技工用機器、手術用顕微鏡、X線フィルムなどが挙げられます。 これらは毎日当然のように使われている器具ですが、薬機法上は正式な「医療機器」として位置づけられており、その扱いには法的な根拠があります。 pref.nagano.lg(https://www.pref.nagano.lg.jp/yakuji/kenko/iryo/iyakuhin/hanbai/bunrui.html)
日本国内の医療機器の品目数は30万品目以上とも言われており、その中でクラスIに該当するものは広範囲にわたります。 「よく使う道具」だからこそ、法的な位置づけを曖昧にしないことが重要です。 connect.nissha(https://connect.nissha.com/medical/column/classification/)
クラスI医療機器の製造販売を行うには、まず「第一種医療機器製造販売業許可」または「第二種医療機器製造販売業許可」を取得し、その上でPMDAへの製品届出を行います。 これが「届出/自己認証」と呼ばれるプロセスです。届出が原則です。 pmda.go(https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/about-reviews/devices/0027.html)
承認・認証が不要であることと、届出が不要であることは全く別の話です。 承認は「厚生労働大臣が製品の有効性・安全性を審査してお墨付きを与えるプロセス」であり、届出は「製品情報をPMDAに登録するプロセス」です。届出を怠った場合、薬機法第23条の2の規定に基づく違反となり、行政指導や業務改善命令の対象になります。 vector(https://www.vector.com/jp/ja/know-how/vj-columns/medical/vj-columns230126/)
歯科医院スタッフの立場からすると、「自分たちは使う側だから製造販売の規制は関係ない」と感じるかもしれません。いいことですね、と言いたいところですが、取引先の業者が届出未完了の製品を供給している場合、院内での使用が結果的に問題に発展するケースもゼロではありません。 dental-giko(https://dental-giko.net/seminar/id000041.html)
調達先の業者が適切に届出手続きを完了しているかを確認することは、歯科医院側のリスク管理の一環としても有効です。納品書や製品情報シートに製品コード(医療機器届出番号)が記載されているか確認する習慣をつけましょう。これは確認するだけで済む、シンプルなリスク回避策です。
「クラスIだから回収は起こらない」と思っていませんか?これは誤解です。PMDAの回収情報データベースでは、クラスIに分類される回収事案も定期的に報告されています。 クラスIの回収定義は「重篤な健康被害または死亡の原因となり得る状況」とされており、低リスク分類であっても深刻な事態が発生しうることを意味します。 pmda.go(https://www.pmda.go.jp/safety/info-services/devices/0054.html)
実際に回収が発生した場合、歯科医院側では使用中の該当器具のロット番号と購入記録を照合し、速やかに使用中止・業者への連絡という対応が求められます。記録がなければ対応できません。
日々の器具管理において、納品日・ロット番号・使用開始日を記録するだけで、回収発生時の対応速度が大幅に向上します。特に鋼製小物は本数管理と滅菌記録の両方を組み合わせて運用することが推奨されています。記録が命綱です。
回収情報はPMDAの公式サイト(PMDA 回収情報(医療機器))で随時更新されています。月に一度確認する習慣をつけることで、使用中の器具が該当していないかを素早くチェックできます。これは時間にして数分で完了します。
歯科で使用する機器はクラスIだけではなく、クラスIIからクラスIVまで幅広く使用されています。 混同しやすいのは、クラスI(一般医療機器)とクラスII(管理医療機器)の境界です。 pref.nagano.lg(https://www.pref.nagano.lg.jp/yakuji/kenko/iryo/iyakuhin/hanbai/bunrui.html)
例えば、超音波歯周用スケーラーはクラスIIの管理医療機器に分類されており、販売業者には都道府県への届出が必要です。 一方、同じ歯科用途でも歯科技工用機器はクラスIです。見た目や用途が似ていても、クラスが異なれば規制内容が大きく変わります。意外ですね。 pref.nagano.lg(https://www.pref.nagano.lg.jp/yakuji/kenko/iryo/iyakuhin/hanbai/bunrui.html)
以下に、歯科で頻出する機器のクラス分類を整理します。
| 機器名 | クラス | 分類名 | 販売規制 |
|---|---|---|---|
| 鋼製小物(メス、ピンセット等) | クラスI | 一般医療機器 | 届出不要(製造販売は届出必要) |
| 歯科技工用機器・用品 | クラスI | 一般医療機器 | 届出不要(製造販売は届出必要) |
| 歯科用合金 | クラスII | 管理医療機器 | 販売業者の届出が必要 |
| 超音波歯周用スケーラー | クラスII | 管理医療機器 | 販売業者の届出が必要 |
この分類表は、器具の調達・管理担当者が一覧で確認できるよう院内に掲示しておくと便利です。 管理の精度が上がります。 pref.nagano.lg(https://www.pref.nagano.lg.jp/yakuji/kenko/iryo/iyakuhin/hanbai/bunrui.html)
クラスIIの管理医療機器を販売・貸与する際に届出を怠った場合は、薬機法第39条の3に基づく違反となります。 歯科医院が器具を貸し出すケースは少ないですが、技工所やサプライヤーとの取引では関係することがあります。取引相手のコンプライアンス状態を把握することも、歯科医院経営リスクの一部です。 pref.miyagi(https://www.pref.miyagi.jp/documents/28033/r4koudokanritebiki.pdf)
医療機器のクラス分類全体については、厚生労働省の公式資料が最も正確な一次情報です。
クラス分類の根拠・規制の全体像を確認したい場合は以下が参考になります:
厚生労働省「医療機器の認証」クラス分類と製造販売規制の対照表(PDF)
また、販売業の許可・届出に関する地域別の手続きは各都道府県の薬務課が窓口になります。長野県の分類例示は一般公開されており、品目確認の参考になります:
長野県「医療機器のクラス分類例示」(鋼製小物・歯科用合金の分類一覧)
あなたの院内転売、無届だと即違反です。
歯科の現場では、「クラスIIは中くらいの危険度だから、そこまで厳しくない」と受け止められがちです。ですが日本ではクラスIIは「管理医療機器」に位置づけられ、クラスIの一般医療機器とは入口の規制がはっきり分かれます。つまりクラスIと同じ感覚では扱えないということですね。 faq.rso.or(https://faq.rso.or.jp/faq/q7/)
PMDAの整理では、医療機器はクラスIが届出、クラスIIは第三者認証、クラスIII・IVは大臣承認が基本です。さらにクラスIIでも認証基準から外れる品目は、PMDA審査を伴う承認側に回ります。クラスIIなら全部同じ手続き、ではないのです。 pmda.go(https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/about-reviews/devices/0028.html)
ここは誤解が多いです。たとえば「管理医療機器」という言葉だけを見ると、保管や在庫の話に聞こえるかもしれません。実際は、製造販売の入口、販売の体制、広告、回収対応までつながる言葉です。結論は、分類名そのものが運用ルールを決めるということです。 vector(https://www.vector.com/jp/ja/know-how/vj-columns/medical/vj-columns230126/)
歯科従事者に身近な例として、PMDAや公的資料では歯科用合金がクラスIIの例として示されています。加えて、PMDAの回収情報を見ると、歯科用インプラントアバットメント、歯科用咬合力計、口外汎用歯科X線診断装置、歯科用骨内インプラント材、歯科用充填材料キット、歯科用研磨器材など、歯科の診療や補綴、撮影、技工寄りの製品まで幅広く載っています。意外に裾野が広いですね。 pmda.go(https://www.pmda.go.jp/files/000273968.pdf)
ここでの盲点は、「治療器械だけがクラスIIではない」という点です。たとえばX線診断装置のような大型機器だけでなく、咬合力計や研磨器材のように、診療補助や周辺工程で使うものもクラスIIの対象として現れます。つまり、チェアサイドだけ見ていると見落としやすいです。 pmda.go(https://www.pmda.go.jp/files/000273968.pdf)
歯科では、担当者が購買、在庫、情報収集を兼ねることも珍しくありません。だからこそ「これは材料だから軽い」「これは器械じゃないから対象外」と感覚で切り分けると危険です。一般的名称と販売名を確認する癖だけ覚えておけばOKです。 vector(https://www.vector.com/jp/ja/know-how/vj-columns/medical/vj-columns230126/)
歯科用インプラントアバットメントの回収情報が掲載されている点は、実務感覚ではかなり重要です。使い切った後ではなく、採用前や入荷時点でロット確認の流れを決めておくと、後からカルテや在庫を追い回す時間損失を減らせます。小さな院内ルールですが効きます。 pmda.go(https://www.pmda.go.jp/files/000273968.pdf)
回収情報の確認に使える公的ページです。歯科関連のクラスII機器が実際にどのような名称で掲載されるか分かります。
PMDA 医薬品等の回収に関する情報 2025年度クラスII(医療機器)
クラスIIで最も誤解されやすいのは、手続きの軽さです。公的資料では、認証基準があるクラスIIは第三者認証が必要で、認証基準がないクラスIIは厚生労働省への申請とPMDA審査が必要と明記されています。つまり「クラスIIだから承認は不要」と言い切るのは危ないです。 cao.go(https://www.cao.go.jp/sasshin/kisei-seido/meeting/2011/wg1/120209/item5.pdf)
この差は、メーカーや流通だけの話ではありません。歯科医院が新しい装置やソフト、周辺機器の説明を受けるとき、相手の説明が「認証品なのか」「承認品なのか」で、資料の見方や確認ポイントが変わります。ここが原則です。 faq.rso.or(https://faq.rso.or.jp/faq/q7/)
特にデジタル系では、プログラムが医療機器に当たるかどうか自体が論点になることがあります。厚労省通知では、歯科模型を単に仮想表示するだけで、既存の歯科模型と同等情報しか示さないものは、診療への寄与が小さく医療機器に該当しないとされた例があります。ソフトは全部医療機器、ではないということですね。 mhlw.go(https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc3826&dataType=1&pageNo=1)
この論点は、院内で画像や模型データを扱う場面に直結します。診断補助や治療計画に踏み込む機能なのか、単なる表示補助なのかで扱いが変わり得るため、導入時はベンダー資料だけでなく通知や相談窓口を当たる価値があります。確認先があるのは救いです。 mhlw.go(https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc3826&dataType=1&pageNo=1)
クラス分類や一般的名称、申請に必要な評価項目で迷ったときの相談先が整理されています。
PMDA 医療機器分類と薬事審査関係部署について
ここが一番、現場の常識を裏切る部分です。厚労省通知では、管理医療機器の販売業または貸与業は「届出を行った者」が前提とされており、クラスIIは院内で使うだけの存在とは限りません。院内で余剰品を他院へ回す、患者向けに継続販売する、その感覚だけで動くと線を越えます。 mhlw.go(https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc2198&dataType=1&pageNo=1)
だから冒頭の一文につながります。「あなたの院内転売、無届だと即違反です」という驚きは、大げさではありません。クラスIIは“管理医療機器”なので、売る行為に入った瞬間、診療の延長ではなく販売規制の話が前に出ます。無届はダメということですね。 mhlw.go(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/topics/tp131111-01_1.html)
とくに小規模な歯科では、学会で試した機器や予備在庫、キャンセル分の材料を「必要な先生に譲る」感覚が起きやすいです。ですが法令上は善意かどうかより、どの立場で何を渡したかが見られます。ここは厳しいところですね。 mhlw.go(https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc2198&dataType=1&pageNo=1)
このリスクへの対策はシンプルです。販売に見える行為をしないのか、正式な販売体制を確認するのか、そのどちらかに寄せるのが狙いです。候補としては、まず院内で「患者販売」「他院譲渡」「デモ品処分」の3場面だけメモにして、対象品の一般的名称を確認する運用が現実的です。これだけでも事故を減らせます。 faq.rso.or(https://faq.rso.or.jp/faq/q7/)
クラスIIは「重篤な健康被害のおそれはまず考えられない」と説明されますが、それは「放置してもいい」という意味ではありません。厚労省系の回収分類では、クラスII回収は一時的または医学的に治癒可能な健康被害の可能性がある状況です。軽い分類ではなく、迅速対応が前提です。 mhlw.go(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/kaisyu/index.html)
実際、2025年度のクラスII回収一覧には歯科関連の製品名が複数載っています。歯科用ラバーダム、歯科用咬合力計、歯科用インプラントアバットメント、口外汎用歯科X線診断装置、歯科用研磨器材などが並び、歯科だけが特別に回収と無縁というわけではありません。意外ですね。 pmda.go(https://www.pmda.go.jp/files/000273968.pdf)
独自視点として大事なのは、回収対応は法務だけでなく患者体験の問題でもある点です。たとえばロット管理が曖昧だと、1件の対象確認にカルテ、発注書、在庫棚、担当者記憶を全部たどることになり、30分が3件で90分、10件で半日が飛びます。時間損失は大きいです。 pmda.go(https://www.pmda.go.jp/files/000273968.pdf)
逆に、納品時に箱ラベルを撮影して台帳へ残すだけでも、後の確認はかなり短くなります。スマホ撮影と共有フォルダで十分始められますし、高価なシステムが必須なわけではありません。つまり記録の粒度が、そのまま回収時の残業時間に変わるのです。 pmda.go(https://www.pmda.go.jp/files/000273968.pdf)
歯科向けのブログ記事としては、クラスIIを「規制の中間層」と説明するだけでは弱いです。歯科では、分類の理解、販売の線引き、回収時の追跡、この3点がつながって初めて実務記事になります。ここが差になります。 mhlw.go(https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc2198&dataType=1&pageNo=1)
歯科医院でいつもの材料を替えるだけで、承認が崩れることがあります。 pmda.go(https://www.pmda.go.jp/files/000273968.pdf)
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