咬合圧施設基準の届出要件と算定ルール完全ガイド

咬合圧検査の施設基準とは何か、届出に必要な要件や算定ルールを正確に把握していますか?見落としがちな制限事項や注意点をわかりやすく解説します。

咬合圧の施設基準を正しく理解して算定ミスをゼロにする

施設基準の届出さえすれば、咬合圧検査はいつでも何回でも算定できると思っていませんか?実は3月に1回、同月に有床義歯咀嚼機能検査を算定した場合は咬合圧検査を別に算定できません。


咬合圧 施設基準 3つのポイント
📋
施設基準の2つの区分

咬合圧検査には「検査1(口腔機能低下症向け)」と「検査2(顎変形症手術患者向け)」の2種類があり、それぞれ別の施設基準・算定要件が存在します。

🏥
必須設備は「歯科用咬合力計」

施設基準の届出には、歯科補綴治療に3年以上の経験を持つ歯科医師1名以上の配置と、咬合圧測定用の歯科用咬合力計の設置が必要です。

⚠️
算定回数の制限に要注意

咬合圧検査1は3月に1回、検査2は手術前1回・手術後6月に1回が上限。同月に有床義歯咀嚼機能検査を算定した月は別途算定できません。


咬合圧検査の施設基準における2つの区分と対象患者の違い

咬合圧検査(D011-3)は、令和6年度の診療報酬改定でどちらも130点に統一されていますが、「検査1」と「検査2」では対象患者と算定頻度がまったく異なります。 この違いを正確に理解していないと、誤った患者に算定してしまうリスクがあります。 shirobon(https://shirobon.net/medicalfee/latest/shika/r06_shika/r06s_ch2/r06s2_pa3/r06s23_sec1/r06s231_cls2/r06s2312_D011_3.html)


咬合圧検査1は、歯の喪失や加齢等による口腔機能の低下が疑われる患者を対象とします。 具体的には、口腔機能低下症の診断を目的として実施した場合に限り算定できます。算定頻度は3月に1回が上限です。 shirobon(https://shirobon.net/medicalfee/latest/shika/r06_shika/r06s_ch2/r06s2_pa3/r06s23_sec1/r06s231_cls2/r06s2312_D011_3.html)


咬合圧検査2は、顎変形症に係る手術を実施する患者が対象です。 手術前は1回限り、手術後は6月に1回限りという制限があります。 2つの検査は同時に算定できない点も、見落としやすいポイントです。 gcdental.co(https://www.gcdental.co.jp/product/shinryohousyukaitei/gc_reiwa6_ver21/pageindices/index4.html)


shirobon(https://shirobon.net/medicalfee/latest/shika/r06_shika/r06s_ch2/r06s2_pa3/r06s23_sec1/r06s231_cls2/r06s2312_D011_3.html)

shirobon(https://shirobon.net/medicalfee/latest/shika/r06_shika/r06s_ch2/r06s2_pa3/r06s23_sec1/r06s231_cls2/r06s2312_D011_3.html)

区分 対象患者 算定頻度 点数
咬合圧検査1 口腔機能低下症の診断目的(加齢・歯牙喪失等) 3月に1回 130点
咬合圧検査2 顎変形症手術実施患者 手術前1回、手術後6月に1回 130点


つまり、患者の状態と目的によって使う区分が変わります。


咬合圧検査の施設基準に必要な届出要件(人員・設備)

施設基準の届出で最も間違えやすいのが、人員要件と設備要件の両方を満たす必要があるという点です。片方だけでは届出が受理されません。


設備要件としては、咬合圧測定用の歯科用咬合力計を院内に備えていることが必須です。 ここで注意したいのが、「歯科用咬合力計であれば何でもよい」というわけではなく、必ず「咬合圧測定用」として届出番号を持つ医療機器であることが条件です。届出様式(様式38の1の2)には、この機器の医療機器届出番号と製品名の記載が求められます。 gcdental.co(https://www.gcdental.co.jp/product/oralfunction/assets/files/reiwa6kaitei.pdf)


機器が条件です。届出書類には漏れなく番号を記入してください。


参考:厚生局への届出様式(様式38の1の2)と記載上の注意事項
株式会社ジーシー「施設基準の届出書について(令和6年改定版)」


咬合圧施設基準の算定制限で見落としやすい「同月不可」ルール

施設基準を届け出ても、同じ月に特定の検査を算定していると咬合圧検査が算定できないケースがあります。これは実務上、最も多い算定ミスのひとつです。


具体的には、有床義歯咀嚼機能検査(D011)を算定した月は、咬合圧検査を別に算定できません。 義歯の印象採得や咬合採得と同日・同月に算定しようとして査定されるケースが後を絶ちません。厳しいところですね。 shirobon(https://shirobon.net/medicalfee/latest/shika/r06_shika/r06s_ch2/r06s2_pa3/r06s23_sec1/r06s231_cls2/r06s2312_D011_3.html)


さらに、咬合圧検査を算定した月から起算して3月以内に咀嚼能力検査(D011-2)を行っても別算定不可という制限もあります(顎変形症手術後患者は6月以内)。 複数の口腔機能検査を組み合わせて算定する場合は、前回の算定月を必ず確認することが原則です。 shirobon(https://shirobon.net/medicalfee/latest/shika/r06_shika/r06s_ch2/r06s2_pa3/r06s23_sec1/r06s231_cls2/r06s2312_D011_3.html)


また、咬合圧検査1と咬合圧検査2は同時に算定できません。 どちらに該当する患者かを診療録に明確に記載しておくことで、審査委員会への説明が格段にスムーズになります。 shirobon(https://shirobon.net/medicalfee/latest/shika/r06_shika/r06s_ch2/r06s2_pa3/r06s23_sec1/r06s231_cls2/r06s2312_D011_3.html)


歯科診療報酬点数表「D011-3 咬合圧検査(1回につき)」令和6年版 — 算定注意事項の原文確認に活用


咬合圧検査と口腔機能低下症管理料との連携算定の流れ

咬合圧検査を算定するだけでなく、その後の管理料と連携させることで、患者への継続的な口腔機能管理が実現し、医院としての収益も安定します。これは使えそうです。


口腔機能低下症と診断された患者(50歳以上)には、咬合圧検査1を含む複数の口腔機能検査を行った上で、口腔機能管理料を算定できます。 管理料の算定には、咬合圧検査1(D011-3の1)を算定した患者が対象に含まれており、低咬合力の診断根拠として重要な役割を担います。 mhlw.go(https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001238848.pdf)


咬合圧検査の結果が「低咬合力」と判定された場合、その記録を診療録に正確に残しておくことが算定要件を満たす上で不可欠です。 数値の記録だけでなく、「口腔機能低下症の診断目的で実施した」という目的の記載が審査上のポイントになります。 mhlw.go(https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001238848.pdf)


診療の流れとしては「問診・口腔内所見→咬合圧検査1実施→口腔機能低下症の診断→口腔機能管理料の算定」という順序が基本です。 この流れを院内でフローチャート化しておくと、スタッフ全員が同じ手順で対応でき、算定漏れを防ぎやすくなります。 shirobon(https://shirobon.net/medicalfee/latest/shika/r06_shika/r06s_ch2/r06s2_pa3/r06s23_sec1/r06s231_cls2/r06s2312_D011_3.html)


厚生労働省「令和6年度診療報酬改定の概要【歯科】」— 口腔機能関連の改定内容を一覧で確認できる公式資料


咬合圧施設基準の届出前に確認すべき6ヶ月ルールとその盲点

施設基準の届出書類には、「届出を行う前6月間において不正または不当な届出がないこと」という誓約事項が含まれています。 これは多くの施設基準に共通するルールですが、咬合圧検査の届出では特に意識されないことが多い点です。 kouseikyoku.mhlw.go(https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/kantoshinetsu/r6-2-163.pdf)


過去6ヶ月以内に別の施設基準で算定上の問題があった場合、その影響が咬合圧検査の届出にも及ぶ可能性があります。届出直前に他の保険請求で問題が発覚しないよう、レセプトの自主点検を定期的に行うことが重要です。


また、届出後に施設基準の要件(人員・設備)を満たせなくなった場合は、速やかに地方厚生局へ変更の届出または取り下げが必要です。機器の故障や担当医の退職が発生した際に届出を更新しないまま算定を続けると、不正請求とみなされるリスクがあります。痛いですね。


日頃からチェックリストを作成し、半年ごとに施設基準の充足状況を院内で確認する運用を導入することで、こうしたリスクを事前に防ぐことができます。機器の維持管理台帳と担当医の在籍確認を一体で管理すると、確認作業が1回で完結してミスが減ります。


「第29の5 有床義歯咀嚼機能検査、咀嚼能力検査及び咬合圧検査」施設基準の原文 — 届出要件の文言を正確に確認できます