新製から6か月以内に修理すると、請求額が半額になるのに満額で請求して個別指導で返還を求められます。
有床義歯(M018)の保険点数は、局部義歯と総義歯で算定区分が異なります。局部義歯は1床につき、欠損歯数に応じた4段階の点数が設定されています。 shirobon(https://shirobon.net/medicalfee/latest/shika/r08_shika/r08s_ch2/r08s2_pa12/r08s2c_sec1/r08s2c1_cls3/r08s2c13_M018.html)
| 歯数区分 | 点数(令和8年) | 目安 |
|---|---|---|
| 1歯〜4歯 | 624点 | 小さな部分義歯 |
| 5歯〜8歯 | 767点 | 中等度の欠損 |
| 9歯〜11歯 | 1,042点 | 多数歯欠損 |
| 12歯〜14歯 | 1,502点 | ほぼ全歯欠損に近い局部 |
つまり、義歯の「大きさ」ではなく人工歯の本数で区分が決まる、ということです。 shirobon(https://shirobon.net/medicalfee/latest/shika/r08_shika/r08s_ch2/r08s2_pa12/r08s2c_sec1/r08s2c1_cls3/r08s2c13_M018.html)
装着料と材料料はこの点数に含まれますが、人工歯料は別途算定できます。 この「含まれるもの・別算定できるもの」の区別が、実際の算定ミスで最も多いポイントです。 ishiyaku.co(https://www.ishiyaku.co.jp/shikashinryo/information/20240730_02.pdf)
3次元プリント有床義歯については一律2,420点の特別点数が設定されています。 通常の有床義歯と区別して把握しておく必要があります。 shinryohoshu.mhlw.go(https://shinryohoshu.mhlw.go.jp/shinryohoshu/paMenu/doPaDetailHp&20251128%20&20251201%20&2%20&1128002%20&)
個別指導で繰り返し指摘されるのが、この6か月ルールの適用ミスです。 xn--zqs94lz4l2ooqzu(https://xn--zqs94lz4l2ooqzu.com/shika-hoken146.html)
新たに製作した有床義歯を装着した日から起算して6か月以内に修理を行った場合、有床義歯修理の所定点数(260点)の100分の50、すなわち130点で算定しなければなりません。 通常通り260点で請求してしまうと、差額の返還を求められることになります。 3tei(https://3tei.jp/news/xGkkOgqz)
130点という点数は、6か月のペナルティと捉えがちですが、実際には「製作したばかりで壊れているのは義歯の問題である可能性が高い」という考え方に基づいています。意外ですね。
6か月以内であっても、新たに生じた欠損部に対して人工歯・義歯床を追加する場合も同様に50%算定となる点は、多くの歯科医師が見落としやすい点です。 欠損が新規であっても例外にはならない、ということです。 xn--zqs94lz4l2ooqzu(https://xn--zqs94lz4l2ooqzu.com/shika-hoken146.html)
この6か月ルールに注意が必要な場面をまとめます。
レセコンの設定だけに頼らず、装着日から6か月の期限を診療録でも確認する習慣が大切です。
有床義歯修理(M029)の基本点数は1床につき260点です。 シンプルに見えますが、算定できないケースが複数あります。 shinryohoshu.mhlw.go(https://shinryohoshu.mhlw.go.jp/shinryohoshu/paMenu/doPaDetailHp&20251128%20&20251201%20&2%20&1128002%20&)
個別指導で実際に指摘されている事例を確認しましょう。 xn--zqs94lz4l2ooqzu(https://xn--zqs94lz4l2ooqzu.com/shika-hoken146.html)
厳しいところですね。とくに「床裏装と修理の同日算定不可」は、知らずに請求していると指摘を受けやすいポイントです。 xn--zqs94lz4l2ooqzu(https://xn--zqs94lz4l2ooqzu.com/shika-hoken146.html)
総義歯または9歯以上の局部義歯でのレジン追加(床縁全周への床延長、咬合高径調整目的の咬合面レジン添加)は1回のみ算定可です。同一症例で繰り返すと過剰算定とみなされます。
磁石構造体が脱離した場合の再装着は有床義歯修理として算定できますが、2個再装着した場合は「有床義歯修理×2」と算定して差し支えありません。 これは意外と知られていない算定ルールです。 xn--zqs94lz4l2ooqzu(https://xn--zqs94lz4l2ooqzu.com/shika-hoken146.html)
算定要件の中でも見落とされがちなのが、診療録への記載義務です。 xn--zqs94lz4l2ooqzu(https://xn--zqs94lz4l2ooqzu.com/shika-hoken146.html)
有床義歯修理の算定には「修理内容の要点を診療録に記載すること」が必須条件です。この記載がない、または画一的(定型文の貼り付け)な記載は、個別指導で明確に指摘対象となります。 xn--zqs94lz4l2ooqzu(https://xn--zqs94lz4l2ooqzu.com/shika-hoken146.html)
記載で求められる内容の基本ポイントは下記の通りです。
記載は原則です。「患者さんの訴え→行った処置→その結果」の流れで書くと、個別指導に耐えうるカルテになります。
参考として、厚生労働省の保険診療確認事項リスト(歯科)は、個別指導前後に確認しておくべき公式資料です。
厚生労働省|保険診療確認事項リスト(歯科)- 個別指導・自己点検に活用できる公式資料
有床義歯の算定には、新製時だけでなく、その後の管理料についても算定の時期・条件が細かく定められています。 showa-d-dousou(https://www.showa-d-dousou.jp/infomation/wp-content/uploads/2021/04/v25.pdf)
新製有床義歯管理料(義管)は、義歯装着後に継続的な管理を行う場合に算定します。ただし同一初診内において、1年未満は算定できない点に注意が必要です。 showa-d-dousou(https://www.showa-d-dousou.jp/infomation/wp-content/uploads/2021/04/v25.pdf)
義管を算定した後に新たに義歯を製作した場合、次の管理料は「義管」ではなく「歯科口腔リハビリテーション料1(歯リハ1)」での算定になります。 この切り替えを知らずに義管で算定し続けていると、過剰算定になります。 showa-d-dousou(https://www.showa-d-dousou.jp/infomation/wp-content/uploads/2021/04/v25.pdf)
これが条件です。混乱しやすいので、フローチャートや一覧表を自院で作成しておくことが実務上有効です。
また、2024年(令和6年)の診療報酬改定では、有床義歯の咬合採得において多数歯欠損・総義歯の場合に「咬合関係や口腔内の確認」が新たに要件化されるなど、算定要件が追加されています。 毎改定ごとに要件の変更を確認する習慣が、未然のレセプト過誤防止につながります。 dt-lp.emium.co(https://dt-lp.emium.co.jp/journal/medical_fee_revision)
令和8年度の改定では、有床義歯の磁性アタッチメントに関して、キーパー(233点)・磁石構造体(777点)の点数が新設されました。 これは従来とは異なる新算定区分のため、導入している医院は早めに確認が必要です。 shirane-dental.co(https://www.shirane-dental.co.jp/2026kaitei)
最新の点数改定情報は、日本歯科医師会や厚生労働省の告示・通知で随時確認することが推奨されます。
厚生労働省|診療報酬情報提供サービス – 有床義歯修理・3次元プリント有床義歯の点数告示(令和7年12月改定対応)