実は、経験豊富な歯科医師でも肉眼での色調判断はΔE値で平均3〜5の誤差が生じており、患者クレームの原因になっています。
スペクトロフォトメーターは、物体に照射した光の反射スペクトルを波長ごとに測定し、色を数値として記録する機器です。 歯科では歯面に光を当て、反射率のデータをL*(明度)・a*(赤緑方向)・b*(黄青方向)の3軸で表すCIELAB色空間を使って色を表現します。 academia.carenet(https://academia.carenet.com/share/news/2b11ad17-384c-4e4c-8f6b-48dfeeb3c995)
これが基本です。
2色の違いを表す指標がΔE(デルタE)値で、ΔE=1は人間がほとんど感知できないレベルの差に相当します。 臨床的に許容される色差はΔE≦2とされることが多く、この数値があることで「どれくらい合っているか」を客観的に議論できるようになりました。 具体的には、ΔE=3は隣に並べると違いが分かる程度、ΔE=5以上は一目で別の色に見えるレベルです。 xrite(https://www.xrite.com/ja-jp/categories/benchtop-spectrophotometers/ci7x00-family/ci7800)
つまり数値があってこそ精度管理ができます。
HunterLab:歯科用スペクトロフォトメトリーによる色評価の解説(英語・日本語あり)
意外ですね。
| 比較項目 | シェードガイド(視感比色) | スペクトロフォトメーター |
|---|---|---|
| 客観性 | 低い(術者の主観に依存) | 高い(数値化) |
| 再現性 | ΔE±3〜5程度の誤差 | ΔE≦0.01〜0.1(機種による) |
| 測定時間 | 数分〜10分 | 数秒〜数十秒 |
| 技工所との共有 | 口頭・写真・記号 | 数値データ・ファイル送信可 |
| 導入コスト | 数千円(ガイド単品) | 数十万〜100万円超 |
これは使えそうです。
歯科用スペクトロフォトメーターの代表機種として、ペントロン ジャパン取り扱いの「Crystaleye(クリスタルアイ)」が広く知られています。 7バンドLED光源を採用しており、通常の3バンド撮像よりも細かいスペクトル帯域で測定するため、人間の視覚では区別しにくい微細な色差も数値化できます。 olympus.co(https://www.olympus.co.jp/jp/news/2006b/nr061113crystalj.html)
他にはVita社の「Easyshade」シリーズ、MHT社の「SpectroShade」などが臨床現場で使用されています。 接触型・非接触型の2種類があり、それぞれ測定方式や適応部位が異なります。 medicalexpo(https://www.medicalexpo.com/ja/seizomoto-iryo/kiwado-7098.html)
| 機種名 | メーカー | 測定方式 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| Crystaleye | ペントロン ジャパン | 非接触(7バンドLED) | 画像マッピング機能付き、多歯補綴に強い |
| Easyshade V | Vita | 接触型分光測色 | シェードガイドとの互換性が高い |
| SpectroShade Micro II | MHT | 非接触型 | 歯列全体の色分布を画像で確認可能 |
これは今後の標準になりそうですね。
どちらが優れているかより、どう組み合わせるかが重要です。