桂枝加朮附湯ツムラ番号と歯科領域の活用法

桂枝加朮附湯(ツムラ18番)は歯科でどう使えるのか。2023年に歯科用薬剤点数表に追加された漢方薬の効能・効果、顎関節症や神経障害性疼痛への応用、併用療法のポイントを解説します。歯科臨床で知っておくべき使い方とは?

桂枝加朮附湯ツムラ番号と効能

プレガバリン単独より併用で副作用が減ります。


この記事の3ポイント
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ツムラ18番の基本

桂枝加朮附湯は関節痛・神経痛に使われ、2023年に歯科用薬剤点数表に追加された漢方薬です

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歯科での活用法

顎関節症、三叉神経痛、抜歯後の神経障害性疼痛などに使用でき、西洋薬との併用も有効です

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使用上の注意

附子成分による副作用や偽アルドステロン症に注意し、妊婦や暑がりの方は慎重投与が必要です


桂枝加朮附湯の製品番号と基本情報

桂枝加朮附湯のツムラ製品番号は18番です。医療用医薬品として「ツムラ桂枝加朮附湯エキス顆粒(医療用)」の販売名で流通しており、1日薬価は111.75円となっています。 tsumura.co(https://www.tsumura.co.jp/brand/products/kampo/018.html)


この漢方薬は江戸時代の漢方医・吉益東洞が考案した処方で、桂枝湯に朮(じゅつ)と附子(ぶし)を加えた構成になっています。効能効果は「関節痛、神経痛」で、通常成人1日7.5gを2~3回に分割し、食前または食間に経口投与します。 ngskclinic(https://ngskclinic.com/t018/)


本品7.5g中には、ケイヒ4.0g、シャクヤク4.0g、ソウジュツ2.0g、タイソウ2.0g、カンゾウ1.0g、ショウキョウ0.5g、ブシ末0.25gの割合で配合された混合生薬の乾燥エキス3.75gが含有されています。つまり7つの生薬で構成されているということですね。 medical.tsumura.co(https://medical.tsumura.co.jp/products/018/pdf/018-tenbun.pdf)


桂枝加朮附湯が歯科用薬剤点数表に追加された背景

桂枝加朮附湯は2023年に歯科用薬剤点数表に追加されました。これは顎関節症三叉神経痛といった歯科領域の疼痛管理において、西洋薬の第2選択薬としての漢方薬の有用性が認められたためです。 osaka-ousda(https://osaka-ousda.jp/wp/wp-content/uploads/2023/09/74cc08f50081d29937c851396758a2e5.pdf)


歯科での主な適応は、神経障害性疼痛です。具体的には骨折、外傷、抜歯後、抜髄後、外科処置などによる神経障害後の痛みや痺れに使用されます。プレガバリン等の西洋薬に併用すると、西洋薬の投与量も減らせる可能性があります。 osaka-ousda(https://osaka-ousda.jp/wp/wp-content/uploads/2023/09/74cc08f50081d29937c851396758a2e5.pdf)


顎関節症への使用実績も報告されており、12症例で改善が認められたというデータがあります。痛みの改善効果は、桂枝加朮附湯の附子成分が体を温め、新陳代謝機能を高める作用によるものと考えられています。歯科臨床で選択肢が増えたということですね。 toutsu-kampo(https://www.toutsu-kampo.com/file/kaishi/sample/p_28_k_18.pdf)


大阪歯科大学の資料には、桂枝加朮附湯の歯科での使用例と作用機序が詳しく解説されています。


桂枝加朮附湯の効能効果と作用機序

桂枝加朮附湯は「体力虚弱で、汗が出、手足が冷えて関節が痛む」状態に適応します。特に寒冷により増悪する関節痛や、冷えると昔の傷がうずく症状によく使われています。 ishamachi(https://www.ishamachi.com/?p=54504)


この漢方薬の作用は多岐にわたります。附子には鎮痛、利水、温熱、強心、抗炎症作用があり、蒼朮は余分な水分(湿)を除いてむくみや関節の腫れを改善します。桂皮と芍薬は血行を促進し、痛みや炎症を和らげる効果があります。 ngskclinic(https://ngskclinic.com/t018/)


最新研究では、桂枝加朮附湯がヒアルロン酸を守る作用を持つことが判明しました。関節炎マウスの実験で、桂枝加朮附湯投与群は懸垂試験で59秒保持できたのに対し、関節炎マウスは13秒で落下したという結果が出ています。単なる鎮痛薬とは異なり、関節環境そのものを整える可能性があるということですね。 hasegawaseikei(https://hasegawaseikei.com/2026/03/05/791/)


桂枝加朮附湯と三叉神経痛への応用

桂枝加朮附湯とプレガバリンの併用療法


プレガバリン単独では眠気やめまいなどの副作用が出やすいですが、桂枝加朮附湯を併用することで西洋薬の減量が可能になり、結果的に副作用リスクが下がります。両薬剤の相乗効果が期待できるということですね。 osaka-ousda(https://osaka-ousda.jp/wp/wp-content/uploads/2023/09/74cc08f50081d29937c851396758a2e5.pdf)


桂枝加朮附湯の副作用と使用上の注意点

桂枝加朮附湯には重大な副作用として偽アルドステロン症とミオパチーがあります。偽アルドステロン症では低カリウム血症、血圧上昇、体重増加、浮腫などが現れ、異常時は中止とカリウム補充が必要です。ミオパチーでは脱力、けいれん、四肢の麻痺などが生じます。 h-ohp(https://h-ohp.com/column/5458/)


その他の副作用として、過敏症(発疹、発赤、かゆみ)や自覚症状(動悸、のぼせ、舌のしびれ、吐き気)があります。これらは附子成分によるもので、暑がりやのぼせやすい方(赤ら顔の方)では特に出やすくなります。 h-ohp(https://h-ohp.com/column/5458/)


使用できない方・注意が必要な方は以下の通りです。妊婦・妊娠の可能性のある方は附子の副作用が出やすいため服用を避けます。暑がり・のぼせやすい方も動悸・のぼせ・しびれ・吐き気などが出やすいため慎重投与が必要です。 h-ohp(https://h-ohp.com/column/5458/)


附子は加熱により無毒化して使用されていますが、体質によっては症状が出ることがあります。定期的な血液検査と患者の自覚症状の確認が大切ですね。 osaka-ousda(https://osaka-ousda.jp/wp/wp-content/uploads/2023/09/74cc08f50081d29937c851396758a2e5.pdf)


桂枝加朮附湯の顎関節症への効果

顎関節症に対する桂枝加朮附湯の使用は、歯科漢方の重要な応用例です。体力が低下した方で冷えが強く、浮腫や腫れがある場合の関節痛に特に有効とされています。 sugamo-sengoku-hifu(https://sugamo-sengoku-hifu.jp/medicines/keishikajutsubuto.html)


使用目標(証)は以下の通りです。冷え症で比較的体力の低下した人が、四肢関節の疼痛、腫脹、四肢の運動障害などを訴える場合に用います。また、微熱、盗汗、朝の手のこわばり、尿量減少などを訴える場合にも適応します。 sugamo-sengoku-hifu(https://sugamo-sengoku-hifu.jp/medicines/keishikajutsubuto.html)


顎関節症では関節の炎症、軟骨変性、ヒアルロン酸の減少が関係しているため、桂枝加朮附湯が有効なケースがあります。更年期以降に増える「メノポハンド」の症状とも重なる部分が多く、選択肢の一つとして注目されています。 hasegawaseikei(https://hasegawaseikei.com/2026/03/05/791/)


葛根湯との併用例も報告されており、葛根湯と桂枝加朮附湯の併用で症状は軽減し、半年後には薬なしで過ごせるようになったケースがあります。症状に応じた組み合わせが可能ということですね。 koku-naika(https://www.koku-naika.com/%E6%A1%82%E6%9E%9D%E5%8A%A0%E8%91%9B%E6%A0%B9%E6%B9%AF/)


桂枝加朮附湯の処方選択と他剤との使い分け

桂枝加朮附湯は芍薬甘草湯との使い分けが重要です。芍薬甘草湯は急激に起こる筋肉の痙攣を伴う疼痛、筋肉痛、関節痛(顎関節症、開口障害)に使用されるのに対し、桂枝加朮附湯は慢性的な神経痛や冷えによる関節痛に適しています。 shimamotoshika(https://www.shimamotoshika.net/kanpou.html)


冷えると憎悪し、麻痺感がある方には桂枝加朮附湯が適しています。尿量が減少している場合も、利水作用のある蒼朮が含まれる桂枝加朮附湯が選択されます。 halph.gr(http://www.halph.gr.jp/goods/kan347.html)


桂枝加朮附湯は関節リウマチ、肋間神経痛、上腕神経痛、三叉神経痛、肩関節周囲炎など、疼痛性疾患や麻痺・しびれを呈する疾患に幅広く適応します。さらに骨代謝に直接作用し、NSAIDでは維持されなかった骨量が桂枝加朮附湯では維持されたという研究結果もあります。 philkampo(https://www.philkampo.com/pdf/phil37/phil37-04.pdf)


処方時は患者の体質(虚実、冷え、水毒の有無)を見極めることが基本です。体力が低下し、冷えが強い患者に最も効果的ということですね。 sugamo-sengoku-hifu(https://sugamo-sengoku-hifu.jp/medicines/keishikajutsubuto.html)