指1本だけの固定では関節バランスが崩れます。 kenspo(https://kenspo.info/kenspo-tsuushin/1008)
シーネとは添え木のことで、骨折部や脱臼部に当てて包帯で巻いて固定する器具です。ギプスが関節を360度全体的に覆うのに対し、シーネは患部の片側だけを覆うL字型のプレート状固定具となっています。 medicalconsulting.co(https://medicalconsulting.co.jp/2022/12/06/cast-splint/)
指の固定に使用されるシーネには、アルフェンスシーネやソフトシーネなど複数の種類があります。アルフェンスシーネは鉄線をポリウレタンフォームで被覆し、肌面にパイルを貼りつけた製品で、手指や足指の固定に適しています。 youtube(https://www.youtube.com/watch?v=6enVn9S_Zi0)
シーネの最大の特徴は取り外しが可能な点です。骨折部が安定すると、医師の許可のもと入浴時に外すこともできます。ギプスと比べて固定力は劣りますが、腫脹に対応しやすく、痛みを緩和しつつ関節の過剰な可動を防止する初期対応の要素が強いです。 joint-nenza(https://joint-nenza.jp/%E3%82%AE%E3%83%97%E3%82%B9%E3%81%A8%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%8D%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%84%E3%80%81%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E3%81%AE%E7%9B%AE%E7%9A%84%E3%81%A8%E6%B3%A8%E6%84%8F%E7%82%B9%E3%81%BE%E3%81%A7/)
固定力は柔軟性があります。 joint-nenza(https://joint-nenza.jp/%E3%82%AE%E3%83%97%E3%82%B9%E3%81%A8%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%8D%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%84%E3%80%81%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E3%81%AE%E7%9B%AE%E7%9A%84%E3%81%A8%E6%B3%A8%E6%84%8F%E7%82%B9%E3%81%BE%E3%81%A7/)
応急処置として広く使われています。スポーツ現場での外傷や日常生活での突き指などに対して、迅速に固定できるメリットがあります。ただし、熟練した整形外科医師以外がシーネ固定の包帯を完璧に巻くことは難しく、60点程度の固定力でもOKな状態にならないとシーネ固定を開始できません。 medicalconsulting.co(https://medicalconsulting.co.jp/2022/12/06/cast-splint/)
指の固定において関節の位置は極めて重要です。MP関節(指の付け根の関節)はなるべく屈曲位、PIP関節(第2関節)とDIP関節(第1関節)はなるべく伸展位で固定するのが原則となっています。 youtube(https://www.youtube.com/watch?v=6enVn9S_Zi0)
この固定位置には明確な理由があります。MP関節を屈曲位にすることで、指全体の機能的な位置を保ち、固定解除後の関節拘縮を最小限に抑えることができます。一般的な各関節の至適固定角度として、MP関節は母指5~10度、示指25度、中指30度、環指35度、小指40度とされています。 mhlw-grants.niph.go(https://mhlw-grants.niph.go.jp/system/files/2005/057121/200500743A/200500743A0003.pdf)
PIP関節とDIP関節を伸展位にする理由は、これらの関節が屈曲位で長期間固定されると、関節が固まって伸展制限が残りやすいためです。MP関節の肢位によって手内筋の作用が変化し、MP関節屈曲位にすると手内筋・腱は弛緩し、PIP関節・DIP関節の伸展に関与できなくなります。 nhl2017(https://nhl2017.com/wp-content/uploads/2021/05/PIP%E3%83%BBDIP%E4%BC%B8%E5%B1%95%E6%A9%9F%E6%A7%8B.pdf)
シーネは指背側からあてるのが推奨されます。 imedica(https://imedica.jp/%E3%80%90step-by-step-%E6%89%8B%E8%A1%93%E6%89%8B%E6%8A%80%E3%80%91%E6%8C%87%E3%81%AE%E5%89%AF%E5%AD%90%EF%BC%88%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%9F%E5%89%AF%E5%AD%90%EF%BC%9A%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%95/)
背側固定が確実です。掌側からあててもよいですが、背側からのほうが確実に伸展位にしやすく、またPIP関節屈曲時に邪魔になりません。アルフェンスシーネによる固定では、固定する関節を決定し、創縁の緊張や骨折の状態に応じて適切な関節位置を選択します。 imedica(https://imedica.jp/%E3%80%90step-by-step-%E6%89%8B%E8%A1%93%E6%89%8B%E6%8A%80%E3%80%91%E6%8C%87%E3%81%AE%E5%89%AF%E5%AD%90%EF%BC%88%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%9F%E5%89%AF%E5%AD%90%EF%BC%9A%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%95/)
一般整形外科では指1本のみをアルミ製シーネなどで固定するケースがありますが、これには重大な問題があります。指1本のみ固定では指全体のバランスが崩れ、固定をはずした時には指がうまく動かず、リハビリに時間がかかり、指に固さが残ってしまうこともあります。 kenspo(https://kenspo.info/kenspo-tsuushin/1008)
指は孤立した器官ではなく、複数の指が協調して機能するシステムです。1本の指だけを固定すると、隣接する指との筋肉や腱のバランスが崩れ、固定期間中に不自然な筋力低下や関節拘縮が進行します。
固定解除後のリハビリ期間は通常より長くなり、患者の負担が増大します。特に手を使う職業の方にとって、指の機能回復の遅れは仕事復帰に直接影響するため、初期の固定方法が極めて重要です。
複数指の固定が推奨されます。
手から指にかけての広範囲の固定、または隣接する指との buddy固定(隣の指と一緒にテープで固定する方法)が、バランスを保ちながら治癒を促進するために有効です。固定範囲の決定は骨折の部位や程度によって異なりますが、指全体の機能を考慮した包括的なアプローチが求められます。
シーネ固定中に最も注意すべき合併症が循環障害です。シーネがきつすぎる場合、血管や神経が圧迫され、強い痛みや腫れ、しびれ、指先の冷感などが現れることがあります。 medicalconsulting.co(https://medicalconsulting.co.jp/2025/07/14/duration-of-cast-for-wrist-fracture/)
固定中はシーネの中を直接見ることができないため、痛みなどの感覚や皮膚の様子を観察して、トラブルが起こっていないかチェックする必要があります。特に痛みがだんだん強くなる、我慢できないほどの痛みがある、固定がきつくて痛い、手足の末梢が冷たくなったり紫色になったりしたとき、手足の強いしびれがでたり感覚が鈍くなったりしたときは、すぐに医療機関に連絡すべきです。 sacra-kasugano(https://www.sacra-kasugano.com/firstaid/)
腫脹やむくみの防止には、固定した部分から先をできるだけ上げ、痛みの強くならない範囲で指を動かすことが重要です。心臓より高い位置に患部を保つことで、血液の流れを良くし、むくみを軽減できます。 sigmax-med(https://www.sigmax-med.jp/general/users-guide/gips)
指を動かすことが推奨されます。
包帯から出ている部分の指先は積極的に動かしましょう(指先のみ限定で、患部を動かさないように注意してください)。これにより循環を促進し、筋力低下を最小限に抑えることができます。ギプスシーネを使用している場合は、医師の指示なく取り外さないことも重要です。 sigmax-med(https://www.sigmax-med.jp/general/users-guide/gips)
指の骨折に対するシーネ固定期間は通常3~4週間程度です。固定期間中は患部を安静に保ち、外力を避けることが重要となります。 medicalconsulting.co(https://medicalconsulting.co.jp/2025/01/31/treatment-period-of-finger-fractures/)
固定期間は骨折の状態や患者の年齢、活動レベルによって決まります。骨のずれが少ない場合はギプスやシーネによる保存療法が一般的で、橈骨遠位端骨折では通常4~6週間の固定が行われます。手首や指の骨折は、固定期間が長引くほど関節が固まる可能性が高くなります。 horinouchi-seikei(https://horinouchi-seikei.com/topics/2025/11/10/fracture/)
初期の固定では腫れが強い時期に、むくみ対策のため調整がしやすいシーネが使用されます。腫れが引いてきたら、より強固な固定に切り替えることもあります。 horinouchi-seikei(https://horinouchi-seikei.com/topics/2025/11/10/fracture/)
固定後はリハビリが必須です。
側副靱帯の損傷があったとしても6週間のシーネ固定で良くなるケースが多いですが、固定を外してからのリハビリが治療の成否を分けます。指の可動域や筋力の回復を目指し、適切な運動プログラムを実施することで、固定による関節拘縮を最小限に抑え、早期の機能回復を図ることができます。 askdoctors(https://www.askdoctors.jp/topics/2336674)
当直で役に立つ!シーネ・ギプス固定の基本 虎の巻(日本医事新報社)
シーネとギプスの使い分けや整復の理論について詳しい解説があります。
自信をもって正しく巻ける シーネ・ギプス固定手技(羊土社)
前腕逆シュガートングなど具体的な固定手技の完成イメージと注意点が掲載されています。