写真撮影して添付すれば、スタディモデル本体は3か月で廃棄できます。
スタディモデル(診断模型)には、治療が終了した日の属する月の初日から起算して3年間の保存義務があります 。これは歯科診療報酬の算定ルールに基づくもので、監査で指摘を受けやすい項目のひとつです。 legal-conference(https://legal-conference.com/management/hozongimu)
石膏模型は一つひとつが「はがきサイズ箱ほど」の体積を持ちます。患者数が多い医院では、3年間で数百体以上の模型が積み上がり、専用の保管スペースを借りる医院も少なくありません 。これは痛いですね。 kdental-c(http://kdental-c.com/news/510)
一方で、補綴物を製作するための「作業模型」には保存義務がありません 。スタディモデルだけが3年義務の対象という点は、現場で意外と混同されがちです。つまり、模型の「目的」で保管義務が変わるということです。 dental-mirai.or(https://dental-mirai.or.jp/dentalstorage/)
| 模型の種類 | 保管義務 | 保管期間の起算日 |
|---|---|---|
| スタディモデル(診断模型) | あり ✅ | 治療終了月の初日 |
| 作業模型(補綴製作用) | なし ❌ | — |
| 自由診療の模型 | 法的義務なし ❌ | 任意 |
| 矯正用模型 | あり ✅(複数体) | 治療終了月の初日 |
実は、スタディモデルを所定の方法で写真撮影すれば、石膏模型本体の保管はわずか3か月に短縮できます 。この条件が満たされると、本体は廃棄してよいとされています。これは使えそうです。 legal-conference(https://legal-conference.com/management/hozongimu)
撮影方法には要件があります。正面・左右側面・上下歯列の咬合面、合計6方向から撮影し、その写真を歯科診療録(カルテ)に添付することが条件です 。撮影さえすれば3年保管義務から解放されるわけです。 legal-conference(https://legal-conference.com/management/hozongimu)
保管スペースの問題を抱えている医院にとって、この運用は非常に現実的な解決策です。撮影手順を院内マニュアルとして整備し、全スタッフが同じルールで実施できる体制を作るのが先決です。スマートフォンのカメラでも画質が十分であれば対応可能ですが、後のトラブルに備えてデータの保存先と管理ルールも明文化しておくことをおすすめします。
自由診療(保険外診療)の模型については、診療報酬算定上の法定保存義務は適用されません 。医療法上も特段の保存期間規定はないため、厳密には法律上の義務はないとされています。義務はないということですね。 3tei(https://3tei.jp/news/pVfS77WU)
ただし、「法的義務がないから即廃棄してよい」とは言い切れません。自由診療トラブルが訴訟に発展した場合、模型は重要な証拠となります。民事損害賠償の消滅時効(基本3〜10年)を考慮すると、訴訟リスク対策として長期保管が実務的に推奨されます。
特にインプラント治療や審美修復など、高額な自由診療では、治療直後だけでなく経過観察の段階まで模型を手元に置いておく医院が増えています。リスク管理として「完治後5年」をひとつの目安にする考え方もあります。
矯正治療では、1人の患者に対して治療開始から終了まで複数の石膏模型を保管することになります 。治療期間が数年に及ぶケースでは、模型の数が10体を超えることも珍しくありません。 dental-mirai.or(https://dental-mirai.or.jp/dentalstorage/)
矯正用スタディモデルも同様に治療終了から3年間の保存義務が基本です 。ただし矯正治療に関しては、スキャンデータによる代替保管の可否についての解釈が現場で求められることがあります。デジタルスキャンデータのみでの代替は条件によって認められる場合もありますが、監査の場面では事前に確認を取ることが安全です。 shirobon(http://shirobon.net/qabbs_detail.php?bbs_id=42290)
矯正専門クリニックにとって、保管スペースは年間で「4畳半の部屋ひとつ分」に相当するほどの模型量になることもあります。3Dスキャナーを活用してデジタル管理に移行する医院が増えており、費用対効果の観点からも選択肢に入れる価値があります 。 dental-mirai.or(https://dental-mirai.or.jp/dentalstorage/)
歯科模型のデータ化・外部保管サービスについての詳細(歯科未来院)
厚生労働省の個別指導(監査)では、スタディモデルの保存期間違反が繰り返し指摘事項として挙げられています 。模型が「いつ作成したもので、いつまで保管が必要か」を一目で確認できる管理台帳が、リスクを下げる最も確実な方法です。 3tei(https://3tei.jp/news/0m29D80N)
管理台帳には少なくとも以下の項目を含めることが推奨されます。
台帳をExcelや歯科電子カルテ上で管理するだけで、廃棄タイミングの自動通知を設定することも可能です。これが基本です。
また、技工指示書(歯科技工士法第19条)の保管義務は2年間であり、スタディモデルの3年とは異なります 。書類の種類ごとに期間が違うため、書類一覧表を院内に掲示して視覚化しておくと、スタッフ全員が迷わず対応できます。 hyoron.co(https://www.hyoron.co.jp/files/ndr/2015/kommentar/1508_kommentar.PDF)
歯科医院の書類・模型ごとの保存義務一覧と注意点(弁護士監修)
3年間の保管義務を守りつつ、スペース問題を根本から解決する手段として注目されているのが石膏模型のデジタルデータ化です 。3Dスキャナーで取り込んだデータはクラウドや外付けドライブで管理でき、物理的な保管スペースがほぼゼロになります。 dental-mirai.or(https://dental-mirai.or.jp/dentalstorage/)
デジタル移行を検討する際は次の3点を確認しておく必要があります。
一連の取り組みを整備することで、監査対応・スペース削減・法的リスク管理の3つを同時に達成できます。結論は「3年義務を守りながら、いかに運用コストを下げるか」です。
写真撮影での3か月短縮ルールと、デジタル管理の組み合わせが今後のスタンダードになりつつあります。模型管理の仕組みを一度整えると、それ以降は自動的に回るため、早めに体制を作ることがメリットにつながります。
歯科医院の書類保存期間まとめ一覧(カルテ・模型・技工指示書など)
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