シリコーン系成分を含むシャンプーを毎日使っても、髪のダメージは一切防げません。 dos-hair(https://dos-hair.com/archives/5142)
ポリシリコーンとは、ジメチコン(シリコーンオイル)に乳化力をプラスした高分子成分です。 水にもなじみやすい構造をもつため、シャンプー中でも毛髪に均一に吸着し、指通りをなめらかにします。 医療従事者の皆さんがヘアケア製品の成分表示を見るとき、「ポリシリコーン-9」「ポリシリコーン-13」などの番号付きの名称を目にすることがあるかと思います。 silicone.co(https://www.silicone.co.jp/archives/2970)
これらの番号はシリコーン分子の構造や変性方法を示すもので、番号が異なれば効果も異なります。 ポリシリコーン-13は特に「非移行性」に優れ、髪に定着したまま他のものへ付着しにくい点が注目されています。 つまり「成分名が似ていれば同じ効果」とは限りません。 izu-koubou(https://izu-koubou.com/polysilicone-13/)
| 成分名 | 特徴 | 向いている髪質 |
|---|---|---|
| ポリシリコーン-9 | 摩擦軽減・ツヤ付与 | 乾燥・ダメージ毛 |
| ポリシリコーン-13 | 非移行性・色持ち向上 | カラー後の髪 |
| ポリエーテル変性シリコーン | 水なじみ良好・洗い流しやすい | 細くやわらかい髪 |
ポリシリコーンの種類を把握することが基本です。 silicone.co(https://www.silicone.co.jp/archives/2970)
ポリシリコーンが髪にもたらす主なメリットは、「摩擦軽減」「質感調整」「保護膜形成」の3つです。 摩擦軽減とは洗髪中のすすぎ時に毛髪同士がこすれ合うダメージを抑えることで、1回のシャンプーで発生する摩擦ダメージが積み重なると、6ヶ月程度で目に見えるキューティクルの損傷につながります。 ishampoo(https://www.ishampoo.jp/kaiseki/ingredients/663)
医療従事者の場合、手術後や長期入院中の患者への「頭皮・毛髪ケア指導」を行う機会が少なくありません。 抗がん剤投与後の脱毛期を経て再生する毛髪は、キューティクルが未成熟で非常に傷みやすい状態です。 そのような患者に「何でもいいのでシリコーン入りシャンプーを使ってください」と無条件に勧めるのは、実はリスクを伴います。 dos-hair(https://dos-hair.com/archives/5142)
保護膜形成についても数字で考えると分かりやすいです。 ポリシリコーンは分子サイズが小さいほど毛髪表面に均一に吸着しやすく、不均一なコーティングは「部分的なゴワつき」を生みます。 これは触った感触から患者自身が「ケアが効いていない」と誤解するケースにつながります。 cosmetic-science(https://cosmetic-science.net/wp-content/uploads/2024/10/7619d67e93eefda3fd746e06f4c881eb.pdf)
これが正しく使えば大きなメリットです。 salon.tb-id(https://salon.tb-id.com/scope/tabenotehair_241025_01)
ポリシリコーンの保護膜は色素の流出も抑制するため、カラーリング後の色持ちを延ばす効果も確認されています。 患者が「カラーすると頭皮に悪い」という漠然とした不安を持っているとき、「ポリシリコーン-13配合の洗い流さないトリートメントを使えば色持ちと髪の保護が同時にできる」と具体的なアドバイスが可能になります。 izu-koubou(https://izu-koubou.com/polysilicone-13/)
参考:ポリシリコーン-13の詳細な効果と適応髪質についての解説はこちらが参考になります。
ポリシリコーン-13とは?髪と肌の未来を変える次世代シリコーンの魅力【美容専門家が徹底解析】 - いずこうぼう
ポリシリコーンを過剰に使用すると、シャンプーやお湯で落としきれなくなり、髪に蓄積(ビルドアップ)が起きます。 これが問題になるのは「蓄積したポリシリコーンの膜がカラーやパーマの薬剤浸透を妨げる」からです。 カラーやパーマは薬剤を髪内部のコルテックスまで浸透させて作用する施術であるため、表面に厚い膜があると仕上がりに直接影響します。 lebel.co(https://www.lebel.co.jp/laboratory/column/3872/)
厳しいところですね。
具体的には、以下のような状況が現場で起きる可能性があります。
lebel.co(https://www.lebel.co.jp/laboratory/column/3872/)
医療従事者が患者に薬剤を使った頭皮治療(脱毛症治療薬の外用など)を指導する場合も同様です。 外用薬の経皮吸収を高めるため、塗布前の頭皮・毛髪状態を整えることが推奨されますが、コーティング剤が残ったままでは吸収効率が落ちる可能性が指摘されています。 つまりケア指導と治療効果は連動しているということです。 dos-hair(https://dos-hair.com/archives/5142)
ビルドアップを防ぐためには「週1回程度のクレンジングシャンプー(炭酸シャンプーや弱酸性の洗浄力高めのシャンプー)」を使うことが有効です。 その際は髪状態と使用目的を確認してから導入するよう患者に伝えることが、実際の医療現場での失敗を減らします。
参考:シリコーンが髪に蓄積した際の具体的なリスクとその対処法についての詳細はこちらが参考になります。
シリコンって髪に悪いの? | ヘアコラム | LABORATORY - LebeL
「ノンシリコーン=頭皮・髪に優しい」という認識は、広く浸透している一方で、科学的には正確ではありません。 シリコーン(ポリシリコーン含む)は構造上、毛穴に吸着するように設計されておらず、通常のシャンプーで問題なく洗い流せます。 むしろノンシリコーンのコンディショナーは代替コーティング剤の効果が弱く、キューティクル保護が不十分になることがあります。 hair-salonlabo(https://hair-salonlabo.com/silicon/)
意外ですね。
「シリコーンが毛穴を詰まらせる」という説は、主に1990年代以降のマーケティング的文脈から広まったものとされています。 資生堂などの大手化粧品メーカーも、シリコーン配合製品が毛髪や地肌に悪影響を及ぼすことはないと明言しています。 faq.wp.shiseido.co(https://faq.wp.shiseido.co.jp/faq/show/19746?category_id=281&site_domain=beautykey_faq)
hair-salonlabo(https://hair-salonlabo.com/silicon/)
salon.tb-id(https://salon.tb-id.com/scope/tabenotehair_241025_01)
bihadashop(https://bihadashop.jp/entry/silicone_hair)
医療従事者が患者に「なんとなくノンシリコーンの方が良さそう」と勧めてしまうのは、根拠のないアドバイスになりかねません。 患者の髪質・治療状況・使用製品を総合的に確認した上で、ポリシリコーンの配合有無より「製品全体の処方」を見て判断することが重要です。 これだけ覚えておけばOKです。
参考:シリコーンの安全性と「ノンシリコーン神話」についての医学的・化学的な解説。
シリコーン(シリコン)は髪や地肌によくないのですか? | 資生堂ビューティーキーQ&A
医療従事者がポリシリコーンの知識を患者指導に活かせる場面は、実は想像以上に多くあります。 化学療法中・後の患者の毛髪再生期、アトピー性皮膚炎で頭皮に炎症がある患者、高齢者の薄毛ケア指導など、毛髪と頭皮のケアは医療ケアの一部として捉えられるべきです。 dos-hair(https://dos-hair.com/archives/5142)
これは使えそうです。
また、ポリシリコーンはドライヤーの熱ダメージを軽減する作用もあります。 入院患者や施設利用者が自分でヘアケアを行う環境では、熱ダメージを受けやすい状況(乾燥した病室環境・短時間での乾燥作業など)が重なりやすいです。 そのような患者には「洗い流さないタイプのポリシリコーン配合トリートメントを乾燥前に少量つける」という具体的なワンアクションの指導が効果的です。 salon.tb-id(https://salon.tb-id.com/scope/tabenotehair_241025_01)
患者が「どの製品を選べばいいかわからない」という状況は多くあります。 成分表示の「ポリシリコーン」という文字を指差しながら「これが入っているとキューティクルを守ってくれます」と伝えるだけで、患者の自己ケア能力が向上します。 結論は「成分の意味を一緒に確認すること」です。
参考:医療・美容の現場で役立つシリコーンの成分と効果についての詳細。
シリコーンが髪に与える効果とは?髪へのメリット・デメリット | 理美容師向け研修まとめ