歯科の検証用mファイルをそのまま走らせると、同名関数で結果が変わることがあります。

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MATLABのmファイルは、拡張子が .m のテキストファイルで、コマンドをまとめて保存し実行するための基本単位です。上位の解説でも、mファイルには大きくスクリプトと関数の2種類があると整理されています。 nuee.nagoya-u.ac(https://www.nuee.nagoya-u.ac.jp/labs/plaene/koukai/purakaku85/tsukaikata/matlab3.pdf)
ここが最初の分かれ目です。スクリプトは入力引数と出力引数を持たず、実行した変数がそのままワークスペースに残りやすい構造です。 munibus.hatenablog(https://munibus.hatenablog.com/entry/2012/05/07/202129)
一方で関数は、入力と出力を明示でき、関数ごとに独立したワークスペースを持ちます。MathWorksの説明でも、各関数には独自の function workspace があり、データの整合性を保つために他のワークスペースと分離されるとされています。 mathworks(https://www.mathworks.com/help/matlab/matlab_prog/base-and-function-workspaces.html)
つまり切り分けが基本です。歯科の現場でいえば、例えば口腔内写真の計測補助、CT由来データの前処理、院内研究の集計などを扱うとき、スクリプト中心だと前回の変数が残って結果がぶれやすくなります。再解析の手間が増えるので、数分の確認作業が半日仕事になることもあります。
mファイルは単なる保存形式ではありません。どこに変数が残るか、どこまで再利用しやすいかを決める設計単位です。結論は役割分担です。
基本仕様の確認に使える日本語資料です。mファイルの種類と作成の流れをつかむ部分の参考になります。
MATLABの使い方 第3回:スクリプト M-ファイル
MATLABでは、スクリプトには専用のワークスペースがありません。ベースワークスペースから実行すればその環境を使い、関数内から呼べばその関数ワークスペースを使います。 mathworks(https://www.mathworks.com/help/matlab/matlab_prog/base-and-function-workspaces.html)
ここは誤解されやすいです。スクリプトは気軽ですが、変数の受け渡しが暗黙的なので、あとから見た人が「どの値が入力なのか」を追いにくくなります。
関数は逆です。入力引数と出力引数を明示するので、例えば「患者100症例分の測定値CSVを読み込んで、外れ値だけ返す」といった処理でも、どこから何が入って何が返るかがはっきりします。 munibus.hatenablog(https://munibus.hatenablog.com/entry/2012/05/07/202129)
つまり追跡しやすいです。歯科医院や歯学系の研究室では、担当者交代が起きるたびに「この変数は何ですか」という確認が発生しがちです。そこで関数化しておくと、引数名そのものが説明書になります。レビュー時間を削りやすいのが利点です。
さらに、ローカル関数をスクリプト内に持てる点も見逃せません。MathWorksの説明では、スクリプトにローカル関数を追加してコードを再利用でき、別ファイルを増やさず管理できるとされています。 la.mathworks(https://la.mathworks.com/help/matlab/matlab_prog/local-functions-in-scripts.html)
ただし万能ではありません。ローカル関数は同じファイル内からの参照が基本で、外から自由に呼ぶ設計には向きません。 つまり補助処理向きです。 jp.mathworks(https://jp.mathworks.com/help/matlab/matlab_prog/local-functions.html)
mファイルで実務上もっとも怖いのは、コードそのものより名前の競合です。MATLABはファイルを探すとき、カレントフォルダや検索パスを見て関数を解決するため、同名ファイルがあると想定外のものが呼ばれることがあります。 ctms.engin.umich(https://ctms.engin.umich.edu/CTMS/index.php?aux=Extras_Mfile)
これが盲点ですね。たとえば parseData.m のような汎用名を付けると、他人のフォルダや過去案件の同名ファイルとぶつかる可能性があります。検索パス上で先に見つかったものが優先され、使われなかったファイルは shadowed file と呼ばれます。 mathworks(https://www.mathworks.com/help/releases/R2021a/matlab/matlab_env/files-and-folders-that-matlab-accesses.html)
MathWorksの関数優先順位の説明でも、現在のスコープ内のローカル関数、現在のフォルダ、検索パス上の関数という順で解決が行われます。 そのため、院内共有PCでフォルダ構成が少し変わっただけで、出力値が変わる事故が起こり得ます。 mathworks(https://www.mathworks.com/help/matlab/matlab_prog/function-precedence-order.html)
つまり名前設計が重要です。歯科従事者向けの用途なら、例えば clinicCariesStat.m、cbctBoneMaskPrep.m のように用途を絞った名前にしたほうが安全です。短すぎる名前は入力が楽でも、あとで確認コストを増やします。
確認方法もあります。検索パスと影響範囲の確認には which や which -all が有用で、MathWorksの関連情報でも current folder や path が関数解決に関わることが示されています。 競合リスクの場面では、実行前に1回確認するだけで、数値の取り違えや再計算の損失をかなり防げます。 kr.mathworks(https://kr.mathworks.com/matlabcentral/answers/2074351-why-do-i-receive-an-error-invalid-text-character-check-for-unsupported-symbol-invisible-characte)
パス確認の考え方を補強する資料です。現在のフォルダや検索パスの見え方を整理する部分の参考になります。
Seeing What’s On the Search Path
MATLABではスクリプト内にローカル関数を持てます。しかもMathWorksの説明では、R2024a以前はスクリプト末尾に置く必要がありましたが、R2024a以降は条件文やループ内を除き、ファイル内の任意の位置に追加できます。 la.mathworks(https://la.mathworks.com/help/matlab/matlab_prog/local-functions-in-scripts.html)
ここは意外です。古い解説だけ読んでいると「ローカル関数は末尾固定」と思い込みやすいのですが、最近のバージョンでは整理しやすさが上がっています。 jp.mathworks(https://jp.mathworks.com/help/matlab/matlab_prog/local-functions.html)
ただし、全部を1ファイルへ詰め込めばよいわけではありません。ローカル関数はそのファイル内での再利用には向きますが、他ファイルからの呼び出しや長期保守を考えると、主処理まで全部抱え込むと見通しが落ちます。 la.mathworks(https://la.mathworks.com/help/matlab/matlab_prog/local-functions-in-scripts.html)
つまり小分けが原則です。例えば、患者データの匿名化、画像のサイズ統一、統計用テーブル整形の3工程があるなら、主処理は上段、補助関数は下段に置く構成が分かりやすいです。1つのmファイルで完結させつつ、作業手順も見失いにくくなります。
この構造は教育にも向きます。歯科衛生士や歯科技工士を含むチームでMATLABに不慣れな人が見る場合でも、上から読めば処理の流れが分かり、下に補助関数があると理解しやすいからです。これは使えそうです。
歯科の現場でmファイルを使うなら、最優先は「再現性」と「引き継ぎやすさ」です。スクリプトはベースワークスペースを使い、関数は独立ワークスペースを持つため、同じ処理でも再現性の作りやすさが違います。 mathworks(https://www.mathworks.com/help/matlab/matlab_prog/base-and-function-workspaces.html)
ここで考えたいのは、見た目の簡単さではありません。例えばインプラント症例の骨量測定補助、模型スキャンデータの前処理、院内勉強会の統計例示などでは、1回だけ動けばいいコードより、半年後にも同じ結果が出るコードのほうが価値があります。
そのため実務では次の流れが安定です。
blogs.mathworks(https://blogs.mathworks.com/community/2010/04/05/seeing-whats-on-the-search-path/)
これだけ覚えておけばOKです。さらに、教育用や症例検討用で見せる資料なら、.m の通常スクリプトから .mlx のライブスクリプトへ変換する運用もあります。ライブスクリプトは見やすさに利点がありますが、通常の .m とは役割が違うため、実運用コードは mファイルの関数中心で残す考え方が無難です。 reddit(https://www.reddit.com/r/matlab/comments/199s2j7/when_to_use_script_vs_live_script/)
最後に、配布の場面ではP-codeも知識として押さえておくと便利です。古い資料でも pcode により .m から .p を作れることが示されており、ソースをそのまま見せずに配布する選択肢があります。 ただし、院内利用では保守性が下がることもあるので、ブラックボックス化より引き継ぎやすさを優先する場面のほうが多いです。つまり用途次第です。 ece.northwestern(http://www.ece.northwestern.edu/local-apps/matlabhelp/techdoc/ref/pcode.html)