チョコレートを完全に制限しなくても、症状が悪化しない患者さんが実は多い。
クロムアレルギーの患者さん全員に厳しい食事制限が必要というのは、実は誤解です。 oki.or(https://oki.or.jp/allergy-immunology/metal-allergy-hub/metal-allergy-diet-nickel-cobalt-restriction/)
食事療法の対象となるのは、パッチテストでクロムへの陽性反応が確認され、かつ食品由来の影響が疑われる方に限られます。軽度の陽性反応であれば、歯科金属やステンレス製品などの接触回避だけで十分なケースも多く見られます。 oki.or(https://oki.or.jp/allergy-immunology/metal-allergy-hub/metal-allergy-diet-nickel-cobalt-restriction/)
つまり食事制限は必須ではありません。
歯科従事者として重要なのは、患者さんの症状の程度とパッチテスト結果を総合的に判断することです。症状が落ち着いている時期には、すべての制限を継続する必要はないことが多いという点も押さえておきましょう。 oki.or(https://oki.or.jp/allergy-immunology/metal-allergy-hub/metal-allergy-diet-nickel-cobalt-restriction/)
患者さんに不必要な負担をかけないためにも、皮膚科医と連携し、個々の状況に応じた適切な指導を行うことが求められます。 oki.or(https://oki.or.jp/allergy-immunology/metal-allergy-hub/metal-allergy-diet-nickel-cobalt-restriction/)
食品中のクロム含有量を把握しておくと、患者指導がスムーズになります。
100g当たりのクロム含有量が最も多いのは、あおさ(素干し)で160μgです。次いでアサイー(冷凍)が60μg、梅干し(塩漬)が37μg、刻み昆布が33μgと続きます。 titan555(https://www.titan555.jp/blog/metalallergyandfood/)
海藻類に特に多く含まれていますね。
意外なことに、日常的に摂取されるチョコレート(ミルクチョコレート)にも24μg含まれており、患者さんが気づかずに摂取している可能性があります。ウーロン茶や紅茶、ココアといった飲料にもクロムが含まれているため、嗜好品の摂取状況も問診で確認する必要があります。 medipalette.lotte.co(https://medipalette.lotte.co.jp/post/458)
魚介類ではあさり、さば、マイワシといった身近な食材にもクロムが含まれています。野菜類ではじゃがいも、玉ねぎ、枝豆など、日常的に使用される食材が該当します。 nakanodc(https://www.nakanodc.com/2023/03/31/1020/)
これらの食品を完全に除去するのは現実的ではありませんが、症状が重い急性期には数週間から数ヶ月の積極的な制限が指示されることがあります。 oki.or(https://oki.or.jp/allergy-immunology/metal-allergy-hub/metal-allergy-diet-nickel-cobalt-restriction/)
患者さんの食生活を把握するため、よく食べる食品のリストを作成してもらうと、効果的な指導につながります。
歯科治療で使用する材料にも、クロムが含まれていることを忘れてはいけません。
コバルトクロム合金は、入れ歯の一部や矯正用ワイヤーに広く使用されており、クロムアレルギーの陽性率は約13.2%と高い数値を示しています。入れ歯やブリッジの金具、総入れ歯の補強プレートにも使われるため、患者さんが長時間口腔内に装着することになります。 nonmetal(https://www.nonmetal.jp/blog/20210526/)
口の中で常に接触するわけですね。
ニッケルクロム合金も歯科治療で使用される材料の一つで、その強度と耐久性から入れ歯やブリッジに適用されています。しかし、クロムとニッケルは体内にある程度貯まると金属アレルギーが起こりやすい代表的な金属であり、非常にかゆくなる場合があります。 metal-allergy(https://www.metal-allergy.jp/topics/71/)
治療前には必ずパッチテストを実施し、16種類の金属に対するアレルギー反応を調べることが推奨されます。パッチテストは背中に金属試薬を塗ったテープを貼り、2日後、3日後、7日後のアレルギー反応を調べる方法で、歯科医院でも実施可能です。 yoshikawa-dental(https://www.yoshikawa-dental.com/metal-free.html)
費用は3,000円程度で、計3回の来院が必要になります。 yasuda-hozonshika(https://www.yasuda-hozonshika.jp/category/2009380.html)
クロムアレルギーが判明した患者さんには、コバルトクロム合金の代わりにチタンを使った金属床義歯を選択すると、アレルギーのリスクを軽減できます。 hibiya-denture(https://hibiya-denture.jp/metal)
クロムがどのように体内に取り込まれるのかを理解すると、患者指導の説得力が増します。
ニッケル、クロム、コバルトなどの金属は、皮膚、粘膜、腸管、気道の粘膜で吸収され、汗、乳汁、涙、尿、糞便中に排泄されます。食品から摂取されたクロムも同様のルートで体内を循環するため、経口摂取と皮膚接触の両方が症状に影響する可能性があります。 qa.dermatol.or(https://qa.dermatol.or.jp/qa4/q14.html)
体のあらゆる場所から吸収されます。
興味深いことに、クロムは人体の必須元素でもあり、3価クロムが不足すると糖代謝の異常が起こり、糖尿病の発症に関係する可能性も指摘されています。一方で、アレルギー性皮膚炎を起こすのは6価クロムであり、3価クロムとは性質が異なります。 sugiyama-dental(https://www.sugiyama-dental.com/allergy/allergy03/)
クロムメッキやクロム合金が汗に溶け出すのは3価クロムのため、皮膚炎は通常認められませんが、6価クロムは発がん性の可能性もあり、EUを中心に排除する動きがあります。 sugiyama-dental(https://www.sugiyama-dental.com/allergy/allergy03/)
患者さんに説明する際は、クロムの種類によってリスクが異なる点を伝えると、理解が深まります。
食品中のクロムと歯科材料由来のクロムが同時に体内に入ることで、症状が悪化する患者さんもいるため、両面からのアプローチが必要です。
患者さんに具体的な食事指導を行う際は、段階的なアプローチが効果的です。
まず、症状がひどい急性期には数週間から数ヶ月の積極的な制限を指示します。この時期は、クロム含有量の特に多いあおさ(160μg/100g)、アサイー(60μg/100g)、チョコレート(24μg/100g)などを避けるよう指導します。 medipalette.lotte.co(https://medipalette.lotte.co.jp/post/458)
症状が落ち着けば緩和できます。
次の段階として、症状が安定してきたら、すべての制限を継続する必要はなくなります。患者さんの負担を考慮し、日常生活で無理なく続けられる範囲で調整していくことが大切です。 oki.or(https://oki.or.jp/allergy-immunology/metal-allergy-hub/metal-allergy-diet-nickel-cobalt-restriction/)
クロムを含む食品は、海藻類、魚介類、肉類、果物類、豆類など幅広い食材に含まれているため、完全除去は栄養バランスの面からも推奨されません。こしょう、カレー粉、唐辛子などの香辛料にも含まれているため、調理法の工夫も提案できます。 somelife.co(https://somelife.co.jp/chromium/)
患者さんの食事記録をつけてもらい、症状との関連性を確認すると、より個別化された指導が可能になります。
皮膚科医との連携を密にし、パッチテスト結果と症状の推移を共有しながら、食事制限の程度を調整していく姿勢が重要です。 oki.or(https://oki.or.jp/allergy-immunology/metal-allergy-hub/metal-allergy-diet-nickel-cobalt-restriction/)
金属アレルギーの食事指導に関する詳細なガイドライン(大木皮膚科)
このリンクには、ニッケルとコバルトを含む金属アレルギーの食事制限について、実践的な情報が掲載されています。