クロマスコープ シェードガイドの使い方と選び方の全知識

クロマスコープ シェードガイドはイボクラール ビバデント社の標準色見本で、20シェードを5グループに分類。歯科医・技工士が知っておくべき正確な選択手順、ビタシェードとの変換、ブリーチシェードの活用法とは?

クロマスコープ シェードガイドの基本と正確な使い方

蛍光灯の下で行ったシェードテイキングは、患者さんが鏡を見た瞬間に「色が違う」とクレームになることがあります。


🦷 この記事のポイント
📋
クロマスコープとは

イボクラール ビバデント社が開発した20シェード・5グループ構成の論理的色見本。効率的かつ正確なシェード選択が可能。

🔍
正しいシェードテイキング

自然光または間接照明のもとで実施。蛍光灯や診療室ライト下では色味が歪む。グループ選択→個別シェード決定の2ステップが基本。

💡
ビタシェードとの変換も重要

対応製品はIPS e.max、SRアンタリス、テトリックなど多数。ビタA-Dシェードへの変換早見表を活用すれば技工所への伝達ミスを防げる。


クロマスコープ シェードガイドの構造と20シェードの読み方



クロマスコープ シェードガイドは、イボクラール ビバデント社が開発した補綴用カラーシステムです。全部で20シェードが用意されており、それらが5つのグループ(100番台・200番台・300番台・400番台・500番台)に分類されています。 yokohama-dent(https://www.yokohama-dent.com/e-max/)


各グループは色相(ヒュー)ごとに整理されています。つまり最初にグループ=色の系統を絞り込み、次にグループ内で個別シェードを選ぶという2段階構造になっています。これが「論理的に並べられている」と評価される理由です。 yokohama-dent(https://www.yokohama-dent.com/e-max/)


さらに別売のブリーチシェードとして、非常に明度の高いシェードが4種類用意されています。ホワイトニング後の歯や、天然歯よりも白い修復を希望する患者さんへの対応に使います。つまりベーシック20種+ブリーチ4種が実質的なラインアップです。 yokohama-dent(https://www.yokohama-dent.com/e-max/)


グループ番号 色系統のイメージ 主なシェード例
100番台 明るい・高明度 110、140など
200番台 黄色系・中明度 210、230など
300番台 赤黄色系・中明度 310、320、340など
400番台 赤茶色系・低明度 410、440など
500番台 灰色系・暗め 510、520、530など


各シェードタブは解剖学的な歯の形状と表面性状を模しており、裏側が平坦になっています。これにより、形成したダイやシェード付きセメント材と直接並べてシェードを比較する使い方ができます。 これは意外に知られていない使い方ですね。 yokohama-dent(https://www.yokohama-dent.com/e-max/)


クロマスコープ シェードガイドの正確なシェードテイキング手順

シェードテイキングで一番多いミスは、診療室の蛍光灯・照明下でシェードを決めてしまうことです。歯科用ライトの色温度は診療院ごとに異なるため、同じ歯でも照明によって色の見え方が大きく変わります。 基本は自然光か間接照明のもとで行うことが原則です。 tokyo-doctors(https://tokyo-doctors.com/webdoctor/6911)


正確な手順は次のとおりです。


  • 🦷 ステップ1:グループ選択 5つのグループのシェードタブを患者の歯に順次あてがい、最も近いグループを特定する
  • 🔍 ステップ2:個別シェード決定 選んだグループ内のタブを1つずつ比較し、最もマッチするシェードを特定する
  • 💡 ステップ3:記録・伝達 決定したシェード番号をそのまま技工所に伝え、修復物の制作に反映させる


このシステムの利点は、他の細かい効果(サービカル部・インサイザル部・デンチンの変色など)を一旦気にせず、ベースシェードに集中できる点にあります。 細部の色味は後から対応できるので、まずベーシックシェードを確実に決定することが重要です。 yokohama-dent(https://www.yokohama-dent.com/e-max/)


また、タブを歯に当てる時間は5秒以内が推奨されています。長時間見続けると視細胞が疲弊し、色の判断精度が落ちるためです。時間をかけるほど正確になるわけではありません。これが条件です。


クロマスコープ シェードガイドとビタA-Dシェードの変換表の活用法

歯科現場でよく問題になるのが、クロマスコープ番号とビタA-Dシェードの混在です。 例えばSRビボデントS PEなどの製品では、クロマスコープとビタA-Dの変換早見表が同梱されており、「110→A1」「340→B3」というように対応が確認できます。 tokyo-dentalshow(https://www.tokyo-dentalshow.com/showdata/2024/1916/i17300197011.pdf)


以下に主な変換例を示します。


クロマスコープ番号 ビタA-D相当シェード
110 01(A1相当)
210 A3
230 A3.5
310 B3
410 D3
440 D4
510 C3
520 C4


この変換表が役立つのは、院内ではクロマスコープを使い、委託先の技工所がビタシェード対応の材料を使う場合です。 変換なしに番号だけ伝えると、材料選択のズレが生じ、試適時に色が合わないという問題が起きやすくなります。これは時間とコストの両方に影響します。 tokyo-dentalshow(https://www.tokyo-dentalshow.com/showdata/2024/1916/i17300197011.pdf)


参考資料:SRビボデントS PEシェードガイドとの変換早見表(イボクラール ビバデント公式PDF)
SRビボデントS PE × クロマスコープ変換早見表(東京デンタルショー資料)


クロマスコープ シェードガイドに対応するイボクラール製品一覧

クロマスコープ シェードガイドは、イボクラール ビバデント社の複数製品と直接対応しています。院内で使う材料がクロマスコープ対応かどうかを把握していれば、シェード選択から修復物製作までの流れがスムーズになります。 yokohama-dent(https://www.yokohama-dent.com/e-max/)


以下の製品群が主に対応しています。


  • 🦷 IPS e.max / IPS e.max エリス オールセラミックの定番。プレス・レイヤリング両技法に対応
  • 🦷 IPS デザイン 陶材築盛システム
  • 🦷 SRアンタリス / SRポスタリス 義歯人工歯。BPSデンチャーにも使用される
  • e-ireba(https://www.e-ireba.biz/bps.html)

  • 🦷 テトリック セラム / テトリック フロー コンポジット系修復材料
  • 🦷 インテンス修復物 高審美性を求める症例向け


これだけ多くの製品に対応していることが、クロマスコープが「共通言語」として機能している理由です。 院内でどの材料を使うにせよ、クロマスコープでシェードを決めておけば、他の製品への横展開がしやすくなります。これは使えそうです。 yokohama-dent(https://www.yokohama-dent.com/e-max/)


特にBPS(バイオ ファンクショナル プロステティックス)デンチャーでは、クロマスコープ シェードガイドが4つの主力製品の一つとして位置づけられており、義歯製作における色選択の標準ツールになっています。 e-ireba(https://www.e-ireba.biz/bps.html)


参考資料:IPS e.maxのシェードシステム詳細とクロマスコープ対応について
IPS e.max シェードガイドの解説(横浜デントセラミック)


クロマスコープ シェードガイドでよくある失敗と現場での独自対策

現場でシェードテイキングに失敗する場面は、実は手順の問題より「環境の問題」であることが多いです。意外ですね。診療室の照明・患者さんの服の色・術者の疲労度がすべて結果に影響します。 tokyo-doctors(https://tokyo-doctors.com/webdoctor/6911)


よくある失敗パターンと対策を以下にまとめます。


  • 照明環境のミス 診療室ライトのみで撮影→自然光窓際または専用シェードライトを併用する
  • 視覚疲労 長時間比較で判断が鈍る→1回のシェード確認は5秒以内、比較は3回まで
  • 湿潤状態の無視 乾燥した歯は実際より明るく見える→歯面を濡らしてから比較する
  • ndo-kyoto(https://ndo-kyoto.jp/seminar/detail.html?id=172)

  • グループを飛ばした選択 いきなり個別シェードを選ぼうとする→必ずグループ→個別の2段階で絞り込む
  • 技工所への番号伝達ミス 口頭のみで伝えてシステムの違いが発生→写真+番号の両方で記録・共有する


また、見落とされがちな点として「シェードタブ自体の劣化」があります。クロマスコープのタブはIPS e.maxと同じ材料から焼成されていますが、長期使用や汚染によって色が変化します。 使用年数が古いシェードガイドを継続して使用していると、実際の修復物との差が生じやすくなります。定期的な更新が推奨されます。 yokohama-dent(https://www.yokohama-dent.com/e-max/)


シェードガイドの取り扱いは慎重に行いましょう。タブ表面に指紋や汚れがつくと色の見え方に影響するため、ハンドル部のみを持ち、タブ面には触れないことが基本です。清潔な状態を維持することが条件です。


参考資料:シェードガイドの見方・使用上の注意点まとめ
シェードガイドとは|京都の歯医者(NDO京都)


| 系統 | 色の特徴 | 代表シェード |
| --- | ------------- | ------------------------ |
| A系統 | 赤茶色ベース(最も一般的) | A1 / A2 / A3 / A3.5 / A4 |
| B系統 | 黄みが強い | B1 / B2 / B3 / B4 |
| C系統 | 灰色みがある | C1 / C2 / C3 / C4 |
| D系統 | 赤灰色系 | D2 / D3 / D4 |


| 系統 | 色の特徴 | 日本人との関係 |
| ------ | --------- | ---------------- |
| A(赤茶系) | 赤みを帯びた黄色 | 最も多い。A3〜A3.5が標準 |
| B(赤黄系) | 黄色みが強い | ホワイトニング効果が出やすい |
| C(灰色系) | グレーがかった色 | 最もホワイトニング効果が出にくい |
| D(赤灰系) | 赤みを帯びたグレー | 比較的まれな色調 |






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