「銀合金クラウンを増やすほど、利益が目減りしているかもしれません。」
銀合金の歯科治療費を考えるとき、多くの先生は患者負担額だけをベンチマークにしていると思います。 しかし、医院経営の視点では、仕入れ価格と告示価格、さらにチェアタイムまで含めた「総合的な原価構造」を見ないと、いつの間にか赤字治療が増えてしまいます。 ここで一度、保険診療における銀合金の代表的な値段と原価の関係を整理してみますね。 つまり構造の把握が出発点です。 come-nets(https://www.come-nets.net/shopbrand/40/)
一般的な保険診療の料金表では、銀合金クラウン(大臼歯)の患者負担は3割負担で約5,000〜6,000円程度と案内されているケースが多いです。 インレーであれば1本2,000〜3,500円程度が目安で、前歯〜小臼歯と大臼歯で若干レンジが変わります。 患者側から見れば「5,000円の銀歯か、8,000円のCAD/CAMか」という比較ですが、医院側では「1本あたり何分チェアを抑えて、材料費はいくらか」を同時に計算しているはずです。 この視点が基本です。 suginami-dc(https://www.suginami-dc.com/price.html)
一方で、銀合金そのものの材料価格は、100g単位で5万〜6万円台の製品も珍しくなく、キャンペーン価格でようやく1本あたり原価が数百円〜1,000円台に収まる程度です。 例えば、ある銀合金は100gで約6万6,000円前後とされており、インレー1本あたり1g使用すると仮定すると、材料原価だけで600円前後のイメージになります。 実際にはロスや再利用もあるため単純計算はできませんが、「はがき1枚分の重さ(約2〜3g)」をイメージすると、クラウンではその数倍の材料を使っていることになります。 つまり材料単価は決して軽くありません。 xn--odk5b212p9h7brnf(http://xn--odk5b212p9h7brnf.com/dentalmetal_hanbai/silver.html)
ただし、材料原価は日々変動しており、銀・金・パラジウム価格に連動した告示価格の改定が定期的に行われています。 特にここ数年は金価格の高騰を背景に、金銀パラジウム合金の告示価格や銀合金の1gあたり価格が20〜30%単位で上昇した時期もありました。 例えば2025年12月の随時改定では、12%金銀パラジウム合金が1gあたり3,445円から3,802円へ引き上げとなり、30gで約1万700円の値上げに相当します。 結論は、銀合金だから安全圏という発想は通用しなくなりつつあるということです。 kumakengi(https://kumakengi.net/wp-content/uploads/2024/12/241202kaitei.pdf)
近年の歯科用貴金属の随時改定では、14K金合金と金銀パラジウム合金、銀合金の材料点数がそれぞれ異なる動きを見せています。 2024年12月の改定では、14カラット金合金の材料点数が上がる一方で、金銀パラジウム合金と銀合金の材料点数が下がるという「逆転現象」が生じました。 つまり「安い材料だから点数も低い」と単純にはいかず、材料ごとの点数設定が年によってかなり差別化されている状況です。 意外ですね。 youtube(https://www.youtube.com/watch?v=4d_kmryw-vA)
この構造を理解しないまま、「とりあえず保険だから銀合金で」と処置内容を固定していると、材料点数の下げ幅が大きかったタイミングでは、実質的な粗利率が目減りするリスクがあります。 例えば、金銀パラジウムの点数が相対的に引き上げられ、銀合金の点数が抑えられた期間では、インレーやクラウンを同じ本数こなしても、材料選択によって1日あたり数千円〜1万円程度の利益差が生まれることも計算上ありえます。 1日1万円の差は、1か月20日診療なら20万円で、スタッフ1人分のパート給与に相当するインパクトです。 これは使えそうです。 kumakengi(https://kumakengi.net/wp-content/uploads/2024/12/241202kaitei.pdf)
さらに、2026年前後の改定情報では、金素材価格の高騰に伴い、銀合金第1種が1gあたり262円、第2種が287円と、以前の207円・232円から約24〜27%の上昇とされています。 一方で銀ろうの上昇率は約12%にとどまり、同じ「銀系材料」でも価格変動の幅が異なります。 この差が、技工料金の改定交渉や自院ラボを持つ場合のコスト感覚に直接跳ね返ってきます。 つまり細部の数字が命運を分けます。 youtube(https://www.youtube.com/watch?v=4d_kmryw-vA)
中医協の資料では、これらの随時改定が、平均素材価格の変動を診療報酬に反映するという建て付けで運用されています。 しかし、現場では「点数表を見て請求を合わせる」レベルにとどまり、経営視点で「どの材料・どの補綴が最も効率的か」を年次で見直している医院は、まだ多数派とは言えません。 この温度差が、数年スパンで見ると医院ごとの体力差になって表れてきます。 結論は、値段表だけでなく改定資料に一度は目を通すべきということです。 ventside(https://www.ventside.com/2274/)
中医協(厚労省)資料を追うと、過去の告示価格や点数の推移も一覧できます。 実務レベルでは、スタッフの誰かが年に1度「材料点数と自院の材料構成」の棚卸しをし、赤字リスクの高いパターンを洗い出すだけでも、無駄な処置構成をかなり減らせます。 つまり年次レビューが原則です。 youtube(https://www.youtube.com/watch?v=4d_kmryw-vA)
この部分の詳細な点数推移は、中医協総会資料に一覧が掲載されています。
銀合金の値段を「患者負担×本数」で見ると一見シンプルですが、現場で効いてくるのはチェアタイム単価です。 例えば、大臼歯の銀合金クラウン1本の3割負担が約5,000〜6,000円とすると、総点数ベースでは約17,000〜20,000円前後の算定になります。 1本あたりのチェアタイムをトータル60分(形成30分、印象・セット等30分)と見積もると、1時間あたりの売上単価は約1万7,000〜2万円程度です。 つまり銀歯1本は「1時間2万円の仕事」というイメージです。 yobou-shika(https://yobou-shika.net/column/4)
ここに材料原価を加味すると、銀合金クラウン1本あたりの材料費は数百〜1,000円台が多く、技工料金を加えると2,000〜4,000円程度になるケースが一般的です。 そうすると、チェア1時間あたりの粗利は1万3,000〜1万6,000円程度になりますが、これに人件費・家賃・減価償却を含めた「1時間あたりの固定費」を引くと、残る利益はさらに圧縮されます。 都市部でスタッフ4〜5人、ユニット3台の医院では、チェア1時間あたり固定費が5,000〜8,000円程度になることも珍しくありません。 つまり見かけほど儲からないということですね。 abe-dental-clinic(https://www.abe-dental-clinic.net/price/)
一方、同じチェアタイム60分で、自費のセラミックインレー(5〜7万円)やジルコニアクラウン(8〜12万円)を扱うと、材料費こそ高いものの粗利額は銀合金クラウンの数倍になります。 保険と自費を混在させる前提であれば、「どの時間帯にどの治療を入れるか」を意識するだけで、1日あたりの利益構成が大きく変わります。 例えば、午前中は高齢者の保険中心・午後は自費中心とするだけでも、チェアタイム単価のバランスは取りやすくなります。 結論は、銀合金だけで1日を埋めると厳しいということです。 yobou-shika(https://yobou-shika.net/column/4)
また、同じ銀合金でもインレーとクラウンでは、形成・印象・セットの工程負荷が異なります。 小臼歯の単純インレーであれば、チェアタイム30〜40分で1本2,000〜3,000円の患者負担、総点数で1万点弱と想定すると、チェア単価は1時間あたり約1万5,000〜2万円弱と大臼歯クラウンと大きくは変わりません。 ただし形成が容易でリカバリもしやすいため、精神的な負荷やリメイク率まで含めると「インレー中心の保険診療」の方がトータルでは楽だという先生も多いはずです。 どういうことでしょうか? abe-dental-clinic(https://www.abe-dental-clinic.net/price/)
こうしたチェアタイム単価をざっくり計算するには、簡易的なExcelシートやクラウド会計ソフトのレポート機能を活用するのが有効です。 リスクは「なんとなく」で枠を埋めて、結果として忙しいのに利益が残らない状態になることです。 対策の狙いは、1時間あたりの売上と粗利を見える化して、院長がスケジュールを調整しやすくすることになります。 つまり可視化だけ覚えておけばOKです。 yobou-shika(https://yobou-shika.net/column/4)
銀合金の値段は、医院が技工所に支払う技工料金と、不要になった金属を買取業者に売却する際の相場の両方に影響します。 山本貴金属などの買取サイトを見ると、金・パラジウム・銀・プラチナの1gあたり買取価格が日々更新されており、2026年1月時点では銀が1gあたり約518円前後で表示されています。 金は同日で約2万5,000円、パラジウム約9,800円、プラチナ約1万3,000円と、金属ごとに1桁以上の価格差があります。 つまり、合金の組成によってスクラップ価値も大きく変わるということです。 fuji-gold.co(https://www.fuji-gold.co.jp/dental/dental07.html)
技工所側はこれらの相場を見ながら、金銀パラジウム合金や銀合金の技工料金を調整しています。 100gあたり6万円台の銀合金を使用する場合、キャンペーン価格での仕入れや12%金パラとの同時購入値引きなどを活用しなければ、技工所の利益が圧迫され、そのしわ寄せが医院への技工料金値上げにつながることがあります。 実際、銀合金や金パラの価格高騰時には、1本あたり数百円〜1,000円程度の技工料金改定をお願いせざるを得ないケースも報告されています。 厳しいところですね。 tokyo-sk(https://www.tokyo-sk.com/news1/35473/)
医院側のメリットとしては、削り屑や撤去冠などのスクラップをきちんと回収し、定期的に信頼できる業者に売却することで、年間で数十万円規模の「見落としていた収入」を確保できる点があります。 例えば、1日あたり銀合金クラウンやインレーの撤去・調整で発生するスクラップが合計10gだとすると、銀価格500円/g換算で1日5,000円、月20日で10万円、年120万円に達します。 実際には合金成分や手数料が絡むためここまできれいにはいきませんが、「東京ドームの土一杯分」の削り屑が、実は数十万円分の金属価値を持っているイメージです。 つまり回収体制の整備は必須です。 fuji-gold.co(https://www.fuji-gold.co.jp/dental/dental07.html)
このリスクに対する具体策としては、診療室と技工室の双方でスクラップ用コンテナを設置し、週1回スタッフが重量と中身を記録するフローを作ることが挙げられます。 狙いは「どのくらい貯まっているのか」を感覚ではなく数字で把握することです。 その上で、半年〜1年に1回、相場の良いタイミングを見計らって一括売却するようにすると、医院経営の補填や設備投資の原資にもなります。 買取相場の確認には、山本貴金属やフジゴールドなど、日次で価格更新しているサイトが役立ちます。 つまり情報確認に注意すれば大丈夫です。 fuji-gold.co(https://www.fuji-gold.co.jp/dental/dental07.html)
フジゴールドのページでは、銀合金UNIシリーズの買取価格と構成金属ごとの相場が一覧できます。
銀合金の値段を理解しても、患者への説明が不十分だと「安いから銀でいい」「見えないから銀でいい」といった選択が増え、自費移行のチャンスを逃しがちです。 一方、デメリットを強調しすぎるとクレームや不信感につながるため、バランスの良い説明とリコール戦略が必要になります。 意外ですが、値段だけでなく「交換サイクル」を数字で見せるだけでも、自費選択率が変わることが報告されています。 結論は、銀合金の寿命をどう伝えるかが鍵です。 abe-dental-clinic(https://www.abe-dental-clinic.net/price/)
多くの医院の料金表では、銀合金クラウンの欠点として「腐食しやすく4年毎で交換の必要性が高い」といった説明がされています。 ここを患者向けには、「はがきの横幅(約10cm)ほどの噛み合わせ面が、4〜5年で段差や隙間だらけになるイメージ」と言い換えると、二次カリエスや歯牙破折のリスクが具体的に伝わります。 そのうえで、「銀合金なら4〜5年ごとに数千円、セラミックなら10年以上ノーメンテナンス(破折がなければ)で済むケースが多い」という総額比較を表や図で見せると、患者の判断材料としてフェアになります。 つまり長期コストで比較するということですね。 yobou-shika(https://yobou-shika.net/column/4)
リコール戦略としては、銀合金クラウンを装着した患者には、装着から3年・5年時点で「経過チェックのご案内」を自動送付する仕組みを作ると良いでしょう。 その場で、隣接面のう蝕や辺縁の不適合が認められた場合、自費クラウンへのステップアップ提案を行うことで、「修理のついでにグレードアップ」という自然な流れを作れます。 このとき、単に値段を提示するだけでなく、「このまま銀合金を使い続けた場合の10年総額」と「今セラミックに変えた場合の10年総額」を簡単に比較すると、患者は納得しやすくなります。 つまり総額シミュレーションが条件です。 abe-dental-clinic(https://www.abe-dental-clinic.net/price/)
こうした説明を支えるツールとして、タブレット上で見せられる料金比較スライドや、待合室のデジタルサイネージが有効です。 リスクは、スタッフによって説明内容がぶれることです。 対策として、「銀合金のメリット・デメリット」「値段と交換サイクル」「自費に切り替えた場合の長期コスト」を1枚にまとめた院内マニュアルを作成し、全スタッフが同じストーリーで話せるようにしておくと安心です。 その上で、リコールはアプリやクラウドカルテのリマインド機能で自動化し、スタッフの負担を減らすのが現実的です。 つまり仕組み化なら問題ありません。 yobou-shika(https://yobou-shika.net/column/4)
このような患者向けの費用・材料説明の作り方については、各種歯科医院向け経営セミナーやコラムサイトでも事例が紹介されています。
あなたの医院では、「銀合金=とりあえず安いから」で終わらせず、値段・寿命・チェアタイムまで含めた設計ができているでしょうか?