あなたが虫垂炎だけ見ると、胆嚢炎を見逃しやすいです。

腹部の圧痛点は、押して痛みが強く出る部位を手がかりに、原因臓器を絞るための診察情報です 。たとえば虫垂炎では、右上前腸骨棘と臍を結ぶ線の外側3分の1付近にあるMcBurney点、左右の上前腸骨棘を結ぶ線の右3分の1付近にあるLanz点が代表です 。位置がずれることもあります。つまり目安です。 kango-roo(https://www.kango-roo.com/word/8945)
歯科医療従事者が押さえたいのは、腹痛を「お腹が痛い」で終わらせないことです。右下腹部、右季肋部、心窩部のどこに痛みが強いかを聞き分けるだけでも、受診勧奨の精度はかなり変わります 。場所の整理が基本です。 www2.nissenkai.or(https://www2.nissenkai.or.jp/news/news_348/)
虫垂炎は典型例として覚えやすい一方、急性胆嚢炎では右肋弓下の圧痛で吸気が止まるMurphy徴候が重要です 。右季肋部というと、だいたい右の肋骨のすぐ下あたりで、手のひら半分ほどの範囲を思い浮かべると把握しやすいです 。部位で切り分けます。 cato.or(https://www.cato.or.jp/e-book/16/pageindices/index86.html)
虫垂炎では、痛みが最初から右下腹部に固定されるとは限りません。上腹部や臍周囲の痛みで始まり、1~2日ほどで右下腹部へ移動する経過が典型例として知られています 。ここは意外ですね。 hokuto(https://hokuto.app/post/8BWeF71wdcHe35UxtnO3)
この移動痛を知らないまま「右下腹部でないから虫垂炎らしくない」と考えると、初期段階を軽く見やすくなります。歯科外来でも、待合や処置前問診で腹痛と吐き気、微熱、食欲低下が並んでいれば、歯科治療を急がず内科や救急の受診を優先する判断につながります 。見逃し回避に役立ちます。 jsvs(https://www.jsvs.org/ja/info/pdf/20141228v4.pdf)
McBurney点は上前腸骨棘から臍への線上で、上前腸骨棘から4~5cm程度という説明もあり、指2~3本分ほどの感覚でイメージするとわかりやすいです 。ただし全員が教科書どおりではありません。結論は目安です。 hokuto(https://hokuto.app/post/8BWeF71wdcHe35UxtnO3)
圧痛点を見つけたあとに重要なのが、反跳痛と筋性防御です。反跳痛は押したときより、手を離した瞬間に痛みが強まる所見で、腹膜刺激症状を示します 。筋性防御は、腹壁が反射的に硬くなる状態です 。 kyoukaikenpo.or(https://www.kyoukaikenpo.or.jp/file/drkawasakihukutsuuR0203.pdf)
共用試験向けの腹部診察では、まず苦痛の少ない場所から静かに触れ、1本の指や数本の指で圧痛を確認し、必要時に2~3秒ほど押してから急に圧を抜く流れが示されています 。押し方も診察です。雑に押すのはダメです。 cato.or(https://www.cato.or.jp/e-book/18/pageindices/index89.html)
歯科現場で腹部を詳細に診る機会は多くありませんが、反跳痛や筋性防御が疑われるほどの訴えなら、鎮痛薬を追加して様子を見るより、速やかな医科受診につなげる価値があります 。重症度判断の材料になるからです。腹膜刺激症状に注意すれば大丈夫です。 jslm(https://www.jslm.org/books/guideline/05_06/048.pdf)
腹部の圧痛点というと虫垂炎に意識が寄りがちですが、右季肋部の圧痛は胆石症や胆嚢炎でも重要です 。Murphy徴候は、右季肋部を圧迫しながら深呼吸してもらうと、痛みで吸気が途中で止まる所見です 。ここが分岐点です。 medical-term.nurse-senka(https://medical-term.nurse-senka.jp/terms/1482)
歯科医療従事者にとっては、抗菌薬や鎮痛薬の服用歴を確認している患者が「みぞおちから右わき腹にかけて痛い」「発熱もある」と話したときに、単なる胃痛と決めつけないことがメリットになります。とくに食後の増悪、吐き気、右季肋部圧痛がそろうと、胆嚢炎の方向を考えやすくなります 。右下腹部だけではありません。 kateinoigaku(https://kateinoigaku.jp/disease/812)
一方でCourvoisier徴候は、腫大した胆嚢を触れても痛みを伴わない所見で、総胆管癌や膵頭部癌などの閉塞性病変でみられます 。圧痛がない胆嚢腫大もあるということですね。圧痛の有無だけで完結しません。 kango-roo(https://www.kango-roo.com/kokushi/kako/detail/4091/1)
歯科の主訴が口腔内でも、全身状態の把握が甘いと対応が後手になります。たとえば抜歯や侵襲的処置の前に、強い腹痛、発熱、嘔吐、歩行時の痛み増悪があれば、その日の治療を進めるより全身評価を優先するほうが安全です 。これは実務的です。 www2.nissenkai.or(https://www2.nissenkai.or.jp/news/news_348/)
問診では、「どこが一番痛いですか」「押すと痛いですか」「離すと余計に痛いですか」「いつからですか」の4点だけでも整理しやすくなります。4項目なら1分以内で確認できます。短く聞くのが原則です。
そのうえで、位置の確認を助けるために腹部イラスト付きの問診票やタブレット問診を使うと、右下腹部とみぞおちの混同を減らせます。場面は腹痛の部位聴取、狙いは伝達ミスの回避、候補は院内問診票の腹部図追加です。これは使えそうです。
腹痛の部位別整理に役立つ参考です。
https://www2.nissenkai.or.jp/news/news_348/
腹部診察の進め方と圧痛、反跳痛、筋性防御の基本がまとまっています。
https://www.jslm.org/books/guideline/05_06/048.pdf
虫垂炎で重要なMcBurney点、Lanz点、腹膜刺激症状の整理に使えます。
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/kochi/20140325001/201609080003.pdf

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