歯科麻酔専門医を目指しながら大学病院に残ると、年収が200万円台になるケースがあります。
「歯科麻酔科医」という肩書きは一種類ではありません。日本歯科麻酔学会が定める資格には、認定医・専門医・指導医の3段階があり、それぞれ取得条件が異なります。 azabu-career(https://azabu-career.com/careerpath/specialist/)
認定医は、学会入会後2年以上の研修を修了し、全身麻酔を一定数経験した歯科医師に与えられます。 まずここが第一関門です。 okayama-u.ac(https://www.okayama-u.ac.jp/user/hospital/common/photo/free/files/11097/shika_9.pdf)
専門医は認定医取得後さらに条件が重なります。学会所属5年以上・週3日以上の専従で5年間・500例以上の全身管理または疼痛治療症例の提出・論文執筆・筆記試験と口頭試問の合格、これらすべてを満たして初めて申請できます。 つまり認定医取得だけでも相当な時間がかかるということですね。 dental-career(https://www.dental-career.jp/column/shushoku-tenshoku/column-227/)
指導医はさらにその上で、専門医取得後に12年以上の研修実績が必要とされます。 資格の名称だけでなく、自分が今どのステージにいるかを把握することが、キャリア設計の第一歩です。 azabu-career(https://azabu-career.com/careerpath/specialist/)
| 資格名 | 研修期間の目安 | 主な取得条件 |
|---|---|---|
| 認定医 | 学会入会から2年以上 | 所定研修修了・一定症例数 |
| 専門医 | 学会所属から5年以上(認定医取得後) | 500症例・論文・筆記+口頭試問 |
| 指導医 | 専門医取得後さらに約12年 | 専門医取得+長期実績 |
歯科医師免許取得後の流れを把握しておくと、どこで選択肢が生まれるかが見えてきます。まず国家試験合格後は1年間の臨床研修医期間があります。 ここで大学病院の歯科麻酔科に入局するかどうかが、最初の分岐点です。 note(https://note.com/team_building1/n/n346352bf81b9)
研修先としては大きく3つのルートが考えられます。 note(https://note.com/team_building1/n/n346352bf81b9)
- 大学病院に在籍して歯科麻酔科で研鑽を積むルート
- 大学院に進学して研究と臨床を並行するルート
- 開業医・総合病院に勤務しながら学会活動を続けるルート
大学院進学ルートは研究業績を積みやすく、論文要件を満たしやすい反面、症例数の確保に苦労することもあります。症例数が基本です。
なお、医科麻酔科での研修経験も専門医申請の症例として一部認められますが、歯科麻酔学指導施設での専従期間としてはカウントされません。 この点は見落としやすいので注意が必要です。 kokuhoken(https://kokuhoken.net/jdsa/authorization/file/specialist/specialist_outline.pdf?20231211)
日本歯科麻酔学会:歯科麻酔専門医について(一般向け説明ページ)
歯科麻酔専門医を目指す多くの歯科医師が、キャリアの途中で医科麻酔科研修を経験します。これは技術的な底上げを目的としており、実際に医科麻酔科研修を10年以上継続している歯科医師は対象者の約8割にのぼるというデータもあります。 plaza.umin.ac(https://plaza.umin.ac.jp/GHDNet/shika03/kobori/index.html)
医科麻酔研修中は、ほぼ毎日全身麻酔を担当し、高密度で技術を習得できます。 これは使えそうです。 takami-shika(https://www.takami-shika.com/2021/10/31/993/)
ただし重要な注意点があります。医科麻酔研修期間は、歯科麻酔専門医申請に必要な「5年間の専従期間」としては認められません。 つまり、医科麻酔研修中の期間は「専従歴のカウント外」になるということです。研修後に歯科麻酔学指導施設に戻り、改めて専従期間を積み直す必要があるため、トータルの年数が想定より長くなるケースは少なくありません。 kokuhoken(https://kokuhoken.net/jdsa/authorization/file/specialist/specialist_outline.pdf?20231211)
歯科麻酔専門医のキャリアの多くは大学病院を軸にしています。しかし年収の面では厳しい現実があります。大学病院勤務の歯科医師の年収は500〜600万円前後に分布するケースが多く、学校法人では年収300万円未満という事例も4.8%存在します。 痛いですね。 dental-fitness.co(https://dental-fitness.co.jp/wp_j2B70Dhr/column/university-hospital-dentist-annual-income/)
大学病院での専門医取得には意義がありますが、年収だけを基準にすると開業や一般勤務に流れてしまうことも事実です。歯科麻酔科医としての専門性を活かして、その後に大学病院外でのポジション(総合病院・障害者施設・手術室対応クリニックなど)を目指すというキャリア設計も現実的な選択肢です。
年収の目標設定と専門医取得のスケジュールを同時に考えることが条件です。
あまり語られない視点ですが、歯科麻酔の現場では「臨床歯科麻酔認定歯科衛生士」という資格を持つ歯科衛生士が、歯科医師の指示のもとで麻酔行為を担う場面が増えています。 意外ですね。 dental-fitness.co(https://dental-fitness.co.jp/wp_j2B70Dhr/column/dental-hygienist-anesthesia/)
この資格は一般社団法人日本歯科医学振興機構が認定するもので、歯科衛生士免許取得後2年以上経過した者が講習会と試験を受けることで取得できます。 歯科麻酔科医にとって、こうした専門衛生士との連携を前提としたチーム医療の理解は、今後ますます重要になるでしょう。 dental-fitness.co(https://dental-fitness.co.jp/wp_j2B70Dhr/column/dental-hygienist-anesthesia/)
人口の高齢化・障害者歯科治療の増加・全身疾患を抱える患者の増加により、歯科麻酔の需要は拡大傾向にあります。 歯科麻酔科医の活躍の場は、大学病院にとどまらず、地域医療や総合病院へと広がっています。専門医資格はそのパスポートになります。 dental-career(https://www.dental-career.jp/column/shushoku-tenshoku/column-227/)
歯科麻酔科医になるルートは一本道ではありません。認定医を取得してから医科研修を積む、大学院で研究業績を作りながら症例を積む、など複数の選択肢を組み合わせることで、自分に合ったキャリアを設計することが可能です。だけ覚えておけばOKです——認定医の取得が、すべてのスタートラインだということを。
臨床歯科麻酔認定歯科衛生士とは:歯科衛生士が麻酔を行う法的根拠と資格取得の条件