歯肉退縮の治療に迷ったら、自由診療で15万円超が必須条件だと思ったら大間違いです。
歯肉退縮は多くの方が悩む問題ですが、下がった歯茎の回復を目的とした治療は、健康保険の適用範囲外です。歯周病の炎症そのものを治療する場合は保険が使える場合もありますが、炎症が収まった後の「見た目の改善」や「歯肉の厚み増加」は審美目的として扱われるためです。つまり原則として自由診療(全額自己負担)となることが原則です。
見た目の回復だけが目的ではなく、知覚過敏の軽減や将来的な歯肉退縮の再発防止といった機能的な改善も期待できるため、高額な費用がかかるのです。
歯肉退縮の治療は虫歯治療と異なり、見た目の美しさと機能性の両立が求められます。特に根面被覆術という移植手術では、歯肉や骨の構造を正確に理解し、繊細な縫合や移植を行う外科技術が必須です。技術不足の医師が行うと、治療前より見た目が悪化するケースもあります。
歯肉移植は同じ方法でも、採取する組織の位置や量、移植の角度によって結果が大きく左右されます。経験豊富な医師は症例数が多く、様々なケースに対応してきた証拠です。歯医者選びの際は、必ずホームページの症例写真を複数確認し、あなたの症状に近い治療実績があるか確認しましょう。
また、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を導入している医院なら、20倍の拡大視野で繊細な処置が可能です。最新設備と経験豊富な医師が揃っているかが、治療の成功を左右する重要なポイントになります。
治療費として提示されている金額だけが全てではありません。歯肉退縮治療では、初診料や検査費用、手術後の抜糸消毒費用、薬代などが別途かかることがあります。検査費用は1万~2万円、初診料は3,000~5,000円、薬代は500~2,000円程度が相場です。つまり実際には2~3万円の追加費用がかかる可能性があります。
特に根面被覆術を選択した場合、手術前の詳細な検査が重要なので、総額でいくらになるのか必ずカウンセリング時に確認しましょう。クリニックによって治療費の記載方法が異なるため、「表示額が最終支払額」と思い込むと後で驚くことになります。
歯肉退縮の治療法を選ぶ際には、症状の程度、求める効果の持続期間、予算、仕事や生活への影響を総合的に考慮する必要があります。軽度のブラックトライアングルならダイレクトボンディングで十分改善できる場合もありますが、進行した歯肉退縮なら根面被覆術で長期安定を狙うべきです。
複数の治療法に対応できるクリニックを選ぶことで、あなたの症状に最も適した方法を提案してもらえます。一つの治療法しか扱っていないクリニックでは、本来より合った選択肢を見落とされる可能性があります。また、忙しくてすぐに見た目を改善したいならヒアルロン酸注入やダイレクトボンディングが選択肢になりますが、長期的な改善を希望するなら根面被覆術の検討も必要です。
医師の専門知識、症例数、設備の充実度を基準に、複数のクリニックで相談することをお勧めします。