エンジンかかりが悪い冬の原因と対策

冬の朝、愛車のエンジンがかかりにくい経験はありませんか?バッテリーやオイルの状態、そして意外な落とし穴まで、歯科医院の往診車両を守るための冬対策を徹底解説します。

知らないと損する情報が満載です。


あなたの通勤車両は大丈夫でしょうか?


エンジンかかりが悪い冬の主な原因

3週間以上乗らないと新品バッテリーでも上がります


この記事の3つのポイント
🔋
バッテリー性能は氷点下で40%低下

気温0度付近で約20%、氷点下18度では最大40%まで性能が落ち込み、セルモーターを回す力が大幅に弱まります。

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エンジンオイルの硬化がエンジン始動を妨げる

寒さでオイルが固くなり、エンジン内部の抵抗が増加。通常より多くの電力が必要になり、始動困難につながります。

⚠️
連続セル回しは3万円以上の修理費に

セルモーターを連続で回すと故障リスクが高まり、交換費用は部品代と工賃で3万円~5万円が必要になります。


エンジン始動に必要なバッテリーの冬の性能低下


冬の朝、キーを回してもエンジンがかからない。このトラブルの最大の原因は、バッテリーの性能低下です。バッテリーは内部の化学反応によって電気を蓄えたり放出したりしていますが、気温が下がるとこの化学反応が著しく鈍くなります。


具体的な数字で見てみましょう。気温が25度の時と比較すると、0度付近では容量が約80%程度まで低下します。さらに氷点下18度では最大40%まで性能が落ち込むというデータがあります。つまり、夏場には問題なく使えていたバッテリーでも、冬になるとセルモーターを回す力が半分以下になってしまう可能性があるのです。


バッテリーの放電力が弱まると、エンジンを始動させるセルモーターに十分な電力が供給されません。セルモーターは小さな部品ですが、エンジンを動かすための起爆剤となるため、非常に大量の電力を必要とします。冬場は暖房やデフロスターなど電装品の使用も増えるため、バッテリーへの負担はさらに大きくなります。


特に注意が必要なのは、バッテリーが2〜3年以上経過している場合です。バッテリーには寿命があり、古くなると蓄電力そのものが弱まります。夏場は問題なかったのに冬になって急にエンジンがかからなくなるのは、この劣化したバッテリーと低温環境が重なった結果なのです。


歯科医院の往診車両や通勤車両で短距離走行が多い場合、バッテリーが十分に充電される機会が少なくなります。エンジン始動時に消費した電力は走行中に充電されますが、短い距離では充電が追いつきません。週に1回、30分以上の走行を心がけることで、バッテリーの充電不足を補えます。


ジーエス・ユアサ バッテリー公式サイト(冬のバッテリー性能低下に関する技術資料)


エンジンオイルの粘度が冬に与える影響

もう一つの大きな原因が、エンジンオイルの硬化です。


エンジンオイルは油分ですから、温度が下がると粘度が高くなり固くなるという性質があります。寒い冬の朝、エンジン内部のオイルはまるで蜂蜜のようにドロドロの状態になっています。この状態でエンジンをかけようとすると、ピストンやクランクシャフトなどの部品が動く際の抵抗が大幅に増加します。


結果として、通常よりも多くの電力がセルモーターに必要になります。ただでさえ性能が低下しているバッテリーに、さらに大きな負荷がかかることになるのです。つまり、バッテリーの弱体化とオイルの硬化という二重の負荷が、冬のエンジン始動困難を引き起こしているわけです。


エンジンオイルの粘度は「10W-40」といった形で表示されています。最初の数字が小さいほど低温時の流動性が良く、冬場に適しています。例えば「0W-20」や「5W-30」といった低粘度オイルは、寒冷地での始動性に優れています。


オイル交換時期を過ぎている場合、劣化したオイルはさらに硬くなりやすく、エンジン内部の抵抗も増します。寒さによってエンジンオイルが硬くなると、エンジン内部の抵抗が増え、始動時に大きな負荷がかかるのです。定期的なオイル交換は冬のトラブル予防に直結します。


オイル交換の推奨サイクルは半年ごと、または走行距離にして5,000kmごとです。冬を迎える前の秋口にオイル交換を済ませておくと、冬場のエンジン始動がスムーズになります。


冬のエンジンかかりにくさを悪化させる短距離走行

歯科医院への通勤や往診で車を使う場合、短距離走行が多くなりがちです。実はこの短距離走行が、冬のエンジントラブルを悪化させる隠れた原因になっています。


短距離走行の何が問題なのでしょうか。エンジンを始動する際には、バッテリーから大量の電力が消費されます。この消費した電力は、エンジンが動いている間にオルタネーター(発電機)によって充電されます。しかし、充電には一定の時間と走行距離が必要です。


具体的には、エンジンがかかってから最低でも5km、できれば10km以上走行しないと、バッテリーが十分に充電されません。それどころか、エンジンやエンジンオイルが暖まる前にエンジンを切ってしまうと、次回の始動時にさらにかかりにくくなる悪循環に陥ります。


例えば自宅から歯科医院まで車で3分、往診先まで5分といった短距離移動を繰り返すと、バッテリーは慢性的な充電不足状態になります。さらに冬場はヒーターやデフロスターで電力消費が増えるため、充電が追いつかないのです。


週末に少し長めのドライブをするだけで、この充電不足を補えます。1〜2週間に1回は1時間以上走行することで、バッテリーの過放電を防げます。アイドリング中でもバッテリーは充電されますが、エンジンの回転数が低いため発電量はわずかです。渋滞や信号待ちが少ない道路を走行する方が効果的です。


エンジンかからない時に絶対やってはいけないこと

エンジンがかからないと焦ってしまい、つい間違った対処をしてしまうことがあります。特に冬場は、間違った対処が高額な修理費につながる可能性があるため注意が必要です。


最もやってはいけないのが、連続してセルモーターを回し続けることです。エンジンが冷たくエンジンオイルが固い状態で何度回しても、十分な力が発揮されないためエンジンはかかりません。それどころか、無理な摩擦でエンジン内部のシリンダーがダメージを受ける可能性があります。


セルモーターの交換費用は部品代と工賃を合わせて3万円〜5万円が相場です。さらに、連続でセルを回すとバッテリーの電力を一気に消費し、完全にバッテリー上がりを起こしてしまいます。ロードサービスを呼ぶ手間と時間、そして費用も発生します。


正しい方法は、セルを3〜5秒間回して止める動作を、5〜10分の間隔をあけて繰り返すことです。この間隔をあけることで、少しずつエンジンが暖まり、エンジンオイルが滑らかになります。根気よく試みることで、エンジンがかかる可能性が高まります。


エンジンがかかった直後の急発進もNGです。エンジンやエンジンオイルが十分に暖まっていない状態での急発進は、エンジンに大きな負担をかけます。最近のエンジンは性能が向上していますが、それでも冷間時の急加速は避けるべきです。


エンジンがかかった後は、最低でも5km程度は走行してください。これにより、エンジンオイルが柔らかくなり、エンジン全体が適正温度に達します。短距離で走行を止めてしまうと、次回の始動時にまた同じトラブルが発生しやすくなります。


バッテリー上がりと放置期間の関係性

車に乗らない期間が続くと、バッテリー上がりのリスクが急激に高まります。


特に冬場はこのリスクがさらに増大します。


車を停めているだけでも、バッテリーは少しずつ放電しています。


これを自己放電と暗電流といいます。


時計やカーナビの設定を保持したり、セキュリティシステムを作動させたりするために、微量の電力が常に消費されているのです。


バッテリーのサイズや車載の電装品にもよりますが、3〜4週間車に乗らないだけでバッテリー上がりを起こしてしまうことがあります。冬場は前述の通りバッテリー性能が低下しているため、この期間がさらに短くなります。2週間程度でもバッテリー上がりの可能性があるのです。


歯科医院が長期休暇に入る年末年始は特に注意が必要です。3週間以上乗らないだけで、新品のバッテリーでもエンジンがかからなくなる可能性があります。長期間車に乗らない予定がある場合は、バッテリーのマイナス端子を外しておくと自己放電を防げます。


ただし、端子を外すとカーナビやオーディオの設定がリセットされることがあります。


また、再接続時には正しい手順が必要です。


不安な場合は、1週間に1回程度、30分以上のアイドリングまたは走行を行うことで、バッテリーの放電を防げます。


一般社団法人 電池工業会(バッテリー上がりに関する技術情報)


エンジンかかりが悪い冬の対策と予防法

エンジン始動前の正しい暖気運転の方法


冬の朝、エンジンをスムーズに始動させるためには、暖気運転の考え方を理解することが重要です。ただし、昔のように長時間のアイドリング暖気は、現代の車では必要ありません。


現代の車では、エンジン制御技術の進化によって、長時間の暖機運転はほとんど不要になっています。むしろ、長時間のアイドリングは燃料を無駄に消費し、環境にも悪影響を及ぼします。最適な方法は、30秒〜1分程度の短い暖気の後、ゆっくりと走行を開始することです。


エンジンをかけたら、30秒から1分ほどそのままにして、オイルがエンジン全体に行き渡るのを待ちます。この間に、ウィンドウの霜を落としたり、シートベルトを締めたりする時間に充てられます。その後は、急加速を避けてゆっくりと走り出せば問題ありません。


走行しながらの暖機走行が、エンジンにとって最も効果的です。エンジンに適度な負荷をかけながら徐々に温度を上げることで、各部品が均等に暖まります。最初の数キロは、通常よりも控えめなアクセル操作を心がけてください。


極端な低温時や、しばらく車を使用していなかった場合は、数十秒間の暖機運転を行い、ゆっくり発進することをおすすめします。気温がマイナス10度を下回る環境では、1〜2分程度の暖気があると安心です。


遠隔操作でエンジンを始動できるエンジンスターターキットを使うのも効果的です。駐車場から自宅まで離れている場合、家に居ながら事前にエンジンを暖めておけます。ただし、周辺住民への騒音配慮や、盗難防止の観点から、使用環境を十分に検討してください。


エンジンオイル交換で冬対策を万全に

エンジンオイルの適切な管理は、冬のエンジン始動性を大きく左右します。


オイルの粘度表示「10W-40」の「W」は冬(Winter)を意味し、Wの前の数字が小さいほど低温時の流動性が優れています。例えば「0W-20」は氷点下35度でも流動性を保ち、「5W-30」は氷点下30度に対応します。一方「10W-40」は氷点下25度までです。


お住まいの地域の冬の最低気温に合わせて、適切な粘度のオイルを選ぶことが重要です。寒冷地では、指定粘度の範囲内でより低温に対応しているエンジンオイルに変更するのも一つの方法です。ただし、メーカー指定の粘度範囲を外れると、エンジン保護性能が低下する可能性があるため注意が必要です。


オイル交換の時期も重要です。半年ごと、または走行距離5,000kmごとの交換が推奨されています。冬を迎える前の10月〜11月頃にオイル交換を済ませておくと、冬場のエンジン始動がスムーズになります。


劣化したオイルは新品時よりも低温で固まりやすく、エンジン内部の抵抗が増します。オイル交換時期を過ぎている場合、冬が来る前に必ず交換しましょう。オイル交換と同時に、オイルフィルターも交換すると、オイルの循環効率が上がります。


歯科医院の往診車両など業務用途で使用している場合、走行距離は少なくても経年劣化が進みます。走行距離が少なくても、半年に1回のオイル交換を心がけてください。


車のメンテナンス専門サイト(冬のオイル管理に関する詳細情報)


バッテリーの事前点検と交換タイミング

冬を迎える前のバッテリー点検は、トラブル予防の要です。


バッテリーの寿命は一般的に2〜5年とされていますが、使用環境によって大きく変わります。短距離走行が多い、週末しか乗らない、といった使い方をしている場合は、劣化が早まります。2年を過ぎたバッテリーは、冬が来る前に点検または交換を検討してください。


バッテリーの健康状態は、CCA(コールドクランキングアンペア)という指標で測定できます。これは低温時の始動能力を示す数値で、CCA値が70%以上あれば問題ありませんが、それ以下になると冬場のトラブルリスクが高まります。カー用品店やガソリンスタンドで無料で測定してくれるところもあります。


バッテリーの劣化サインとしては、以下のような症状があります。エンジン始動時のセルモーターの回る音が弱い、ライトが暗く感じる、エンジンがかかるのに一瞬遅れる。こうした症状が出てきたら、バッテリー交換のサインです。


バッテリー交換費用は、一般的な国産車で1万円〜2万円程度です。出先でバッテリー上がりを起こし、ロードサービスを呼ぶ手間と時間を考えると、事前交換の方が賢明です。特に診療に影響が出る可能性がある往診車両では、予防的な交換をおすすめします。


容量や充電受入性(充電効率)の高いバッテリーを使用すると、冬場のトラブルが減ります。アイドリングストップ車用のバッテリーは、通常のバッテリーよりも充電効率が高く設計されています。予算に余裕があれば、ワンランク上のバッテリーを選ぶのも有効です。


日常の運転習慣で実践できる冬対策

毎日の運転習慣を少し変えるだけで、冬のエンジントラブルを大幅に減らせます。


まず重要なのが、定期的な走行です。1〜2週間に1回は1時間以上走行することで、バッテリーの充電不足を防げます。短距離走行が多い場合は、週末に少し遠回りをして帰る、休日にドライブに出かけるなど、意識的に走行時間を確保してください。


エンジンを切る前の習慣も大切です。エンジンを止める1〜2分前に、暖房やエアコン、オーディオなどの電装品をすべてオフにしてください。これにより、次回始動時のバッテリー負担が軽減されます。また、ヘッドライトの消し忘れやハザードランプのつけっぱなしは、バッテリー上がりの典型的な原因です。


車から降りる際は必ず確認しましょう。


寒い朝のエンジン始動では、ヘッドライトをオフにしてからキーを回すと、バッテリーの負担が減ります。エンジンがかかった後にライトをつければ問題ありません。また、キーをひねる前に、一度ACC(アクセサリー)ポジションで数秒待つと、燃料ポンプが作動して始動しやすくなります。


アイドリングストップ機能は、冬場は使い方に注意が必要です。バッテリーが弱っている状態で頻繁にエンジンの停止・再始動を繰り返すと、バッテリーへの負担が大きくなります。冬場は暖房を多用するため、アイドリングストップ機能を一時的にオフにするのも一つの方法です。


駐車時は、できるだけ日当たりの良い場所を選びましょう。朝日が当たる場所に停めておくと、エンジンやバッテリーの冷え込みが緩和されます。カーポートやガレージがある場合は、風雨や冷気を遮れるため、さらに効果的です。


緊急時の対処法とロードサービスの活用

万全の対策をしていても、エンジンがかからなくなることはあります。そんな時の正しい対処法を知っておきましょう。


まず、5〜10分の間隔をあけて再始動を試みます。セルを3〜5秒間回して止める動作を、焦らず繰り返してください。2〜3回試してもかからない場合は、軽くアクセルペダルを踏みながらエンジンをかけてみます。これにより、燃料が気化しやすくなり、点火しやすくなります。


それでもかからない場合は、バッテリー上がりの可能性が高いです。ジャンプスタートという方法で、他の車のバッテリーから電力を借りてエンジンを始動できます。ただし、ブースターケーブルの接続順序を間違えると、電装品の故障や感電の危険があるため、慣れていない場合は専門家に任せた方が安全です。


自動車保険に付帯しているロードサービスや、JAFなどのロードサービスを活用しましょう。多くの自動車保険では、バッテリー上がりのジャンプスタートが無料で受けられます。出張診療の予定がある場合は、早めに連絡して対応を依頼してください。


ロードサービスの到着を待つ間は、車内で暖を取りたくなりますが、エンジンがかからない状態でのヒーター使用はバッテリーをさらに消耗させます。防寒着を着るなど、別の方法で寒さをしのいでください。


エンジンが始動した後は、最低でも30分、できれば1時間程度走行して、バッテリーを十分に充電してください。すぐにエンジンを切ると、次回またかからなくなる可能性があります。その日の診療が終わってから、ゆっくりとドライブに出かけるのが理想的です。


予防策として、ポータブルバッテリージャンプスターターを車に常備しておくと安心です。コンパクトサイズで1万円前後から購入でき、他の車がいなくても自分でジャンプスタートができます。スマートフォンの充電にも使えるため、緊急時の備えとして有効です。


Please continue.




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