スランプ値が18cmでも、引き抜き方1つで数値が数センチ変わります。

スランプ試験とは、固まる前のフレッシュコンクリートのワーカビリティ(施工のしやすさ・流動性)を評価する試験方法です 。 mocco-doboku(https://mocco-doboku.com/2025/04/24/slump-test/)
「スランプ」という言葉は、コンクリートが型から取り出したときに「どれくらい沈下するか(崩れるか)」の量を指します 。具体的には、高さ30cmのスランプコーンにコンクリートを詰め、引き抜いたときにコンクリートが何cm下がったかを測定します 。 concrete-mc(https://concrete-mc.jp/slumptest/)
たとえば、スランプ値が12cmなら「コーンの頂点から12cm沈んだ」という意味です。これは大体、単行本の縦の長さ(約18cm)より少し小さいイメージです。
柔らかすぎると水分量が多くなり強度が落ち、硬すぎると型枠の隅々に入り込まず「ジャンカ(豆板)」と呼ばれる空洞が生じます 。リフォーム工事で基礎やスラブにコンクリートを打設するとき、この試験結果が施工品質を直接左右します。これが基本です。 kensetsu-data.co(https://kensetsu-data.co.jp/blog/blog_detail.php?id=631)
試験の流れはシンプルですが、各ステップに細かい規定があります 。 practical-concrete(https://practical-concrete.com/shiken/slump-shiken/)
| ステップ | 作業内容 | 注意事項 |
|---|---|---|
| ①設置 | 水平な板の上にスランプコーンを配置 | 水準器で水平を確認する(必須) |
| ②充填 | ほぼ等量の3層に分けてコンクリートを投入 | 各層を突き棒で25回ずつ突く |
| ③引き抜き | コーンを2〜3秒かけてまっすぐ引き上げる | 開始から引き抜きまで3分以内に完了 |
| ④測定 | 沈下量を0.5cm単位で測定 | スランプゲージを使用する |
引き抜きにかかる時間は「2〜3秒」と決まっています 。早すぎても遅すぎても数値がブレます。これは意外ですね。 practical-concrete(https://practical-concrete.com/shiken/slump-shiken/)
実は、コーンを早く引き上げたり角度がわずかに傾いたりするだけで、スランプ値は数センチ単位で変動することがあります 。つまり作業者の習熟度が結果に影響するという、アナログ試験の限界でもあります。だからこそ正確な手順の習得が重要です。 arkhitek.co(https://arkhitek.co.jp/slump-test-abolished/11839/)
コンクリートの品質はJIS A 5308(レディーミクストコンクリート)によって規格値が定められており、スランプ試験の許容差はその中に組み込まれています 。 practical-concrete(https://practical-concrete.com/shiken/slump-shiken/)
| スランプ値(cm) | 許容差(cm) |
|---|---|
| 2.5 | ±1.0 |
| 5.0 および 6.5 | ±1.5 |
| 8.0 〜 18.0 | ±2.5 |
| 21.0 | ±1.5(※) |
※呼び強度27以上で高性能AE減水剤を使用する場合は±2.0cm mocco-doboku(https://mocco-doboku.com/2025/04/24/slump-test/)
リフォームで一般的に使われる建築現場では、スランプ15cm・18cm・21cmといった比較的柔らかいコンクリートが標準です 。スランプ8cmの硬いコンクリートは土木工事向けで、建築リフォームではほとんど使われません。これだけ覚えておけばOKです。 arkhitek.co(https://arkhitek.co.jp/slump-test-abolished/11839/)
スランプ18cmを例にとると、許容差±2.5cmなので「15.5cm〜20.5cm」の範囲内であれば合格となります 。この範囲を超えた場合は受入れ拒否となり、打設を止めてコンクリートを返品することになります。 seko-kanri(https://seko-kanri.com/slump-test/)
参考情報(JIS A 1101の正式規格全文)。
JISA1101:2020 コンクリートのスランプ試験方法(kikakurui.com)
試験は「1日に何回やるか」という頻度も決まっています 。 seko-kanri(https://seko-kanri.com/slump-test/)
- 📦 打設量が150m³を超える場合:1日2回(午前・午後に各1回)
- 📦 打設量が150m³以下の場合:1日1回
ただし、発注者や現場の状況によって変わることがあります 。回数の条件は現場確認が原則です。 seko-kanri(https://seko-kanri.com/slump-test/)
また、土木工事と建築工事ではスランプ値の扱い方が大きく異なります 。 arkhitek.co(https://arkhitek.co.jp/slump-test-abolished/11839/)
| 比較項目 | 土木工事 | 建築工事(JASS 5) |
|---|---|---|
| 標準スランプ値 | 旧来は8cm(現在は12cmへ移行中) | 15・18・21cm |
| 管理方式 | 2026年4月より「性能規定化」へ移行 | JASS 5に基づく受入検査が依然必須 |
| 試験の位置づけ | AI代替を条件に省略化の方向へ | 監理者による物理確認が継続して必要 |
2026年4月、国土交通省は直轄土木工事においてスランプ値の「一律指定(特記仕様書への固定明記)」を廃止しました 。しかしこれは建築工事には適用されません。リフォーム工事を含む建築現場では、引き続きJASS 5に基づくスランプ試験が必要です。 arkhitek.co(https://arkhitek.co.jp/slump-test-abolished/11839/)
参考情報(建築実務者向けの「廃止」報道の正確な解説)。
【建築実務者向け】コンクリート「スランプ試験廃止」のウワサの真相(arkhitek.co.jp)
「試験は業者がやるもの」と思っていませんか?それが落とし穴です。
スランプ試験の結果は、生コン到着時に現場でリアルタイムに実施されます 。発注者(施主)やリフォーム会社の担当者が立ち会いを求める権利があり、試験記録は竣工書類として保存されます。この記録を確認しないまま工事を進めると、後でコンクリートの不具合が発生したときに原因の追跡が困難になります。 kensetsu-data.co(https://kensetsu-data.co.jp/blog/blog_detail.php?id=631)
実際、スランプ値を操作できるという現場レベルの慣習が以前から業界内で知られています 。コーンの引き抜き速度を調整するだけで数値を「狙ったとおりに」変えることが可能という話は、建設業界では珍しくありません。これは厳しいところですね。 arkhitek.co(https://arkhitek.co.jp/slump-test-abolished/11839/)
コンクリート打設時には次の3点を確認するだけで品質管理のリスクを大幅に減らせます。
- ✅ 試験結果の記録票(納品伝票とスランプ測定値)を必ずもらう
- ✅ 打設立会いを事前にスケジュールに入れてもらう
- ✅ スランプ値が設計指定値の範囲内か口頭で確認する
生コンの打設は「後戻りできない工程」です。硬化後に強度不足が発覚した場合、最悪の場合は解体・やり直しになり、数十万〜数百万円規模の追加費用が発生します。対策は当日の立会いと記録の確認、この2つだけです。
参考情報(施工管理の視点からスランプ試験の詳細な解説)。
スランプ試験とは?試験方法、許容値、回数、注意点など(seko-kanri.com)

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