ラッカー仕上げのギターは、実はポリッシュの選択を間違えると数万円の修理費がかかることがあります。
ラッカーとは、揮発性の高い溶剤に樹脂を溶かした塗料のことです。 これを楽器の表面に塗布すると、溶剤が気化して薄い塗膜が残り、木材や金属を外気・湿気・酸化から守る役割を果たします。 gakkikaitori(https://www.gakkikaitori.com/report/20231024/%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%81%A8%E3%83%A1%E3%83%83%E3%82%AD%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F%E7%AE%A1%E6%A5%BD%E5%99%A8%E3%81%AE%E4%BB%95%E4%B8%8A%E3%81%92%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%84.html)
仕上がりには光沢があり、見た目にも高級感を与えます。これは見た目だけの話ではありません。
ラッカーの塗膜は、他の塗装方法(ポリウレタンやメッキなど)と比べて非常に薄く柔らかいのが特徴です。 この「薄さ」こそが、楽器の振動を阻害しにくく、音抜けがよいと評価される理由になっています。 つまり「塗装の薄さ=音の豊かさ」という関係性が成立しているわけです。 note(https://note.com/hattorikangakki/n/n9861a70a29e9)
楽器の世界では大きく分けて「管楽器向け」と「弦楽器(ギター・ベース)向け」で、ラッカーの種類や使われ方が異なります。どちらに使うかで選ぶべきラッカーの種類も変わります。
管楽器に使われるラッカーには、主に4種類があります。 note(https://note.com/hattorikangakki/n/n9861a70a29e9)
| 種類 | 外観の特徴 | 音色の傾向 | 主な対象 |
|---|---|---|---|
| クリアラッカー | 明るい金色(透明) | 素直でバランスが良い | サックス・トランペット |
| ゴールドラッカー | 深みのある金色 | 音の立ち上がりが鋭い | サックス・金管楽器全般 |
| ピンクゴールドラッカー | ピンクがかった暖色 | 華やかなサウンド | 女性向けモデルに多い |
| ブラックラッカー | 黒と金の2色塗り分け | 華やかで独特 | 個性的なデザインモデル |
モデル名の末尾に「GL」と付いていればゴールドラッカー、「CL」ならクリアラッカーを示すことが多いです。 楽器選びの際に末尾の記号を確認すれば、仕上げの種類をすぐ判断できます。これは覚えておけばOKです。 note(https://note.com/hattorikangakki/n/n9861a70a29e9)
ギターの世界では、FenderやGibsonといったブランドが古くから採用している「ニトロセルロースラッカー」が特に有名です。 こちらは1920年代の自動車産業から転用された歴史ある塗装で、使い込むほどにひびが入る「ウェザーチェック」が生まれるのも特徴のひとつです。 経年変化を「味」として楽しめる点が、愛好家に支持されている理由です。 gakkikaitori(https://www.gakkikaitori.com/report/20231024/%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%81%A8%E3%83%A1%E3%83%83%E3%82%AD%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F%E7%AE%A1%E6%A5%BD%E5%99%A8%E3%81%AE%E4%BB%95%E4%B8%8A%E3%81%92%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%84.html)
ラッカー仕上げの最大のメリットは、耐腐食性の高さとコストの低さです。 銀メッキなど金属コーティングの仕上げに比べて変色・緑青・錆びが起きにくく、価格も抑えられるため、初心者向けから中級モデルまで広く採用されています。 note(https://note.com/hattorikangakki/n/n9861a70a29e9)
音響面でも優位点があります。
地金の真鍮よりもラッカー塗膜の方が柔らかいため、楽器の振動への影響が小さく、艶やかで伸びのあるサウンドになる傾向があります。 メッキ仕上げやアンラッカー仕上げと比較すると、その違いが明確に現れます。特にサックスでは初心者の最初の一本にラッカー仕上げが選ばれることが多いのはこのためです。 note(https://note.com/hattorikangakki/n/n9861a70a29e9)
一方でデメリットも無視できません。
- 塗膜が薄く柔らかいため、傷がつきやすい gakkikaitori(https://www.gakkikaitori.com/report/20231024/%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%81%A8%E3%83%A1%E3%83%83%E3%82%AD%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F%E7%AE%A1%E6%A5%BD%E5%99%A8%E3%81%AE%E4%BB%95%E4%B8%8A%E3%81%92%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%84.html)
- 汗や水分と反応して剥がれや変色が起きやすい note(https://note.com/hattorikangakki/n/n9861a70a29e9)
- ラッカー非対応のポリッシュを使うと塗膜が溶けるリスクがある gakkikaitori(https://www.gakkikaitori.com/report/20231024/%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%81%A8%E3%83%A1%E3%83%83%E3%82%AD%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F%E7%AE%A1%E6%A5%BD%E5%99%A8%E3%81%AE%E4%BB%95%E4%B8%8A%E3%81%92%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%84.html)
- ゴム製スタンドに長期間接触させると化学反応で変色する gakkikaitori(https://www.gakkikaitori.com/report/20231024/%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%81%A8%E3%83%A1%E3%83%83%E3%82%AD%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F%E7%AE%A1%E6%A5%BD%E5%99%A8%E3%81%AE%E4%BB%95%E4%B8%8A%E3%81%92%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%84.html)
特に「ラッカー対応」と書かれたスタンドであっても、ゴム素材が直接楽器に当たる部分は注意が必要です。 楽器店では「スタンドブラ(スタンドカバー)」と呼ばれる布製のカバーを使って保護するのが一般的です。厳しいところですね。 gakkikaitori(https://www.gakkikaitori.com/report/20231024/%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%81%A8%E3%83%A1%E3%83%83%E3%82%AD%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F%E7%AE%A1%E6%A5%BD%E5%99%A8%E3%81%AE%E4%BB%95%E4%B8%8A%E3%81%92%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%84.html)
ラッカー仕上げの楽器は、日常のケアが長持ちの鍵を握ります。基本は「やさしく・こまめに」です。
まず、演奏後は必ず柔らかいクロスで汗や水分を拭き取ることが最優先です。 汗に含まれる塩分や酸が塗膜を侵食し、剥がれや変色の原因になります。拭き取りの習慣が塗膜の寿命を大きく左右します。 note(https://note.com/hattorikangakki/n/n9861a70a29e9)
ポリッシュを使う際は、必ずラッカー対応品を選んでください。 研磨剤入りのポリッシュや、ウレタン・ポリエステル塗装向けの製品をラッカー楽器に使うと、塗膜が溶けたり白濁したりするトラブルが起きることがあります。管楽器であればYAMAHAのラッカーポリッシュ(LP2)、ギター・ベースであればKen Smithのポリッシュが多くのプロにも愛用されています。 gakkikaitori(https://www.gakkikaitori.com/report/20231024/%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%81%A8%E3%83%A1%E3%83%83%E3%82%AD%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F%E7%AE%A1%E6%A5%BD%E5%99%A8%E3%81%AE%E4%BB%95%E4%B8%8A%E3%81%92%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%84.html)
クロスの選び方にもコツがあります。
- 目の粗いクロスは避ける(拭き傷の原因になる)
- 柔らかい素材のクロスを選ぶ
- 強く押し付けず、軽くなでるように磨く gakkikaitori(https://www.gakkikaitori.com/report/20231024/%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%81%A8%E3%83%A1%E3%83%83%E3%82%AD%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F%E7%AE%A1%E6%A5%BD%E5%99%A8%E3%81%AE%E4%BB%95%E4%B8%8A%E3%81%92%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%84.html)
スタンドに立てて保管する場合は、ゴムや合成素材が楽器に触れる部分に専用カバーを装着してください。 何カ月も同じ場所が接触し続けると、化学反応による変色が進みます。これは取り返しのつかないダメージになる場合があります。 gakkikaitori(https://www.gakkikaitori.com/report/20231024/%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%81%A8%E3%83%A1%E3%83%83%E3%82%AD%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F%E7%AE%A1%E6%A5%BD%E5%99%A8%E3%81%AE%E4%BB%95%E4%B8%8A%E3%81%92%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%84.html)
実は、楽器のラッカー選びとリフォームの塗装選びには驚くほど共通した考え方があります。
リフォームで床や木材に塗装を施す際も、ラッカー(ニトロセルロース系)とポリウレタン系の二択が代表的です。楽器と同様に「ラッカーは薄く自然な風合い・ポリウレタンは耐久性と厚みが特長」という図式は、住宅塗装の世界でも成立します。
両者の違いを整理すると次のようになります。
| 比較項目 | ラッカー | ポリウレタン |
|---|---|---|
| 塗膜の厚さ | 薄い | 厚い |
| 耐久性 | やや低い | 高い |
| 乾燥方法 | 溶剤の揮発 | 化学反応 |
| シンナーへの耐性 | 弱い(溶ける) | 強い |
| 仕上がりの透明感 | やや白みがかる | 透明度が高い |
| コスト | 低め | やや高め |
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リフォームで木材や床を塗り直す場合、既存の塗装がラッカー系かウレタン系かを確認せずに上塗りすると、塗装が割れたり剥がれたりするリスクがあります。 ラッカーの上からポリウレタンを塗ると、ラッカーの揮発する気体が塗膜を押し上げて割れが生じることがあるためです。結論は「既存塗装の確認が先」です。 gakkikaitori(https://www.gakkikaitori.com/report/20231024/%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%81%A8%E3%83%A1%E3%83%83%E3%82%AD%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F%E7%AE%A1%E6%A5%BD%E5%99%A8%E3%81%AE%E4%BB%95%E4%B8%8A%E3%81%92%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%84.html)
見分け方として、目立たない場所にシンナーを少量塗ってみるという方法があります。 塗膜がダラっと溶ければラッカー系、変化しなければウレタン系と判断できます。リフォームの現場でも使える実践的な知識です。これは使えそうです。 gakkikaitori(https://www.gakkikaitori.com/report/20231024/%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%81%A8%E3%83%A1%E3%83%83%E3%82%AD%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F%E7%AE%A1%E6%A5%BD%E5%99%A8%E3%81%AE%E4%BB%95%E4%B8%8A%E3%81%92%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%84.html)
楽器のラッカーについて詳しく解説している参考ページはこちらです。
管楽器のラッカー仕上げの種類・音色・お手入れ方法についての詳細情報。
ラッカー仕上げ管楽器の特徴と音色、お手入れ方法を徹底解説! – ナルガッキ
ギターのラッカー塗装とポリウレタンとの違い・見分け方・スタンド保管の注意点。
楽器屋さんが行うラッカー塗装のギターの手入れの仕方 – GIB
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