降伏点を「超えた」鋼材は、荷重を取り除いても元の形には絶対に戻りません。

降伏点(こうふくてん)とは、鋼材などの金属材料に引張力を加えていったとき、弾性変形から塑性変形へと移行する境界の応力のことです。 別名「降伏応力」とも呼ばれ、建築や機械設計の分野では欠かせない基本指標のひとつです。 note(https://note.com/0karakouzou/n/n52a155e24ff9)
もう少し噛み砕いてみましょう。鉄の棒を手で少し曲げると、手を離したときに元に戻りますよね。この「元に戻れる変形」が弾性変形です。ところが、もっと大きな力を加えて曲げると、手を離しても曲がったままになります。これが塑性変形です。 降伏点は、その「元に戻れる/戻れない」の境目のことです。 note(https://note.com/delta_phy/n/na15d9208bac1?magazine_key=m620ede1aa400)
つまり降伏点が基本です。
応力の単位はPa(パスカル)またはMPa(メガパスカル)で表され、構造設計の現場ではMPaが一般的に使われます。 一般的な建築用軟鋼(SS400)の降伏点は245MPa程度で、これは1mm²の断面積に約25kgの力がかかる状態に相当します。これはA4用紙1枚の面積(約62,000mm²)に換算すると、約155トンもの荷重に耐えられる計算になります。 engineer-education(https://engineer-education.com/machine-design-78_yield-point/)
数字を見ると、鋼材の強さが実感できますね。
弾性変形とは、力を加えても取り除けば元の形に戻る変形のことです。 バネを軽く引っ張って手を離すと元に戻る、あの動きが弾性変形の典型です。鋼材でいえば、ちょっとした荷重がかかっても降伏点以下であれば、荷重がなくなれば元通りになります。 bizinfo(https://bizinfo.blog/archives/703)
これは問題ありません。
一方、塑性変形は降伏点を超えた応力を受けたときに生じる変形で、力を取り除いても元の形には戻りません。 リフォームの現場では、長年の地震動や不適切な増改築で既存の鉄骨が塑性変形していることがあります。こうした変形は目に見えない場合も多く、専門家による耐震診断なしに見落とすリスクがあります。 note(https://note.com/delta_phy/n/na15d9208bac1?magazine_key=m620ede1aa400)
塑性変形が進んでいると危険です。
弾性変形の範囲内での動きは、鋼材の「フックの法則」(応力とひずみが比例する)が成り立ちます。 しかし降伏点を超えた瞬間にこの比例関係は崩れ、少しの追加荷重で大きなひずみが生じるようになります。リフォームで間取り変更や壁の撤去を計画している場合、構造材がこの状態になっていないかを確認することが第一歩です。 bizinfo(https://bizinfo.blog/archives/703)
降伏点は「引張試験」という材料試験によって求められます。 試験片を一定速度で引っ張りながら、加えた力(荷重)と変形量(ひずみ)を記録します。その結果をグラフ化したものが「応力−ひずみ曲線」です。 engineer-education(https://engineer-education.com/machine-design-78_yield-point/)
応力−ひずみ曲線のグラフは、横軸が「ひずみ(変形の割合)」、縦軸が「応力(単位面積あたりの力)」です。 最初はなだらかな右上がりの直線(弾性域)が続き、ある点でガクッと応力が下がる——これが降伏点です。グラフが「折れ曲がる点」と覚えておけばOKです。 bizinfo(https://bizinfo.blog/archives/703)
降伏点の計算式はシンプルです。
ただし、すべての材料で降伏点がはっきり現れるわけではありません。アルミニウム合金やステンレス鋼など「連続降伏」を示す材料では、グラフに明確な折れ点が出ないため、代わりに「0.2%耐力」という指標が使われます。 0.2%耐力とは、荷重を取り除いたときに0.2%のひずみが残るような応力のことで、事実上の降伏点として扱われます。 engineer-education(https://engineer-education.com/machine-design-78_yield-point/)
なお、軟鋼(SS400など)では「上降伏点」と「下降伏点」の2段階で降伏が現れる場合があります。 上降伏点は最初にガクッと落ちる点、下降伏点はその後しばらく安定する点です。構造設計では安全側を取るために下降伏点を基準にすることが一般的です。 risuuhakusyo(https://www.risuuhakusyo.com/kouhukuten)
| 指標 | 意味 | 使う材料 |
|---|---|---|
| 降伏点(上降伏点) | 応力が最初にガクッと下がる点 | 軟鋼(SS400など) |
| 降伏点(下降伏点) | 上降伏点後、安定する応力 | 軟鋼(SS400など) |
| 0.2%耐力 | 0.2%ひずみが残る応力 | アルミ・ステンレスなど |
降伏点と似た指標に「引張強さ」があります。 引張強さとは、材料が引張試験で示す最大の応力のことで、降伏点より高い値になります。応力−ひずみ曲線でいえば、降伏点は途中のガクッとした点、引張強さはグラフの最高点です。 note(https://note.com/0karakouzou/n/n52a155e24ff9)
結論は「引張強さ>降伏点」です。
この2つの値の比率を「降伏比(YR)」といいます。 kenchiku-kouzou(https://kenchiku-kouzou.jp/material/yr/)
降伏比が低いほど「降伏してから最終破断まで」の余裕が大きく、粘り強い材料といえます。 耐震設計の観点では、降伏後にエネルギーを吸収できる「粘り」が重要です。意外なことに、高張力鋼は降伏点こそ高いですが降伏比が0.8程度と高いため、一般鋼材より粘りが少ないとされています。 kenchiku-kouzou(https://kenchiku-kouzou.jp/material/yr/)
これは使えそうな情報ですね。
リフォームで鉄骨造住宅の耐震補強を計画する場合、使用する鋼材の降伏比を施工業者に確認してみてください。降伏比が低い(0.7以下)鋼材を選ぶことで、地震時の粘り強さを確保できます。JIS規格に適合した建築用鋼材(SN材)は、降伏比の上限が規定されており、耐震補強材として安心して使えます。
建築物の耐震性能に関する参考情報(国土交通省による解説ページ)。
国土交通省:住宅の耐震化について(耐震改修の必要性・補助制度)
多くのリフォームオーナーは「築年数が古くても見た目に問題がなければ大丈夫」と考えがちです。しかしこれが最も危険な誤解のひとつです。鋼材の降伏は目視では確認できません。
見た目だけでは判断できないということですね。
1995年の阪神・淡路大震災では、倒壊した鉄骨造建物の多くで、柱や梁の接合部周辺に塑性変形——すなわち降伏後の変形——が集中していたことが判明しています。 特に1981年以前の「旧耐震基準」で建てられた建物では、降伏後の粘り(塑性変形能力)が十分に考慮されていないケースが多く見られました。日本全国にある旧耐震基準の住宅は現在も約900万戸存在するとされており、その多くが未改修のままです。 technojuken.co(https://www.technojuken.co.jp/index.html)
数字を聞くと、他人事ではありませんね。
この設計思想では、降伏点は「壊れる限界」ではなく「安全に粘れる設計の起点」として捉えられています。つまり降伏点が原則です。
リフォームで耐震補強を検討する際には、既存の鋼材が降伏点を超えた変形を受けていないかを「耐震診断」で確認し、必要に応じて「制震ダンパー」や「補強ブレース」の追加を専門の構造設計士に相談することをお勧めします。耐震診断は一般住宅で5〜10万円程度から受けられ、各自治体でも補助金制度が設けられているケースがあります。 kujira(https://kujira.ltd/magazine/42342/)
耐震診断の補助金制度については自治体ごとに異なるため、お住まいの市区町村の建築担当窓口に問い合わせてみてください。
降伏比や耐震設計の詳しい解説(建築鉄骨構造の専門サイト)。
建築構造.jp:降伏比とは(降伏比の定義・耐震設計との関係)

ケルヒャー(Karcher) 最上位モデルの高圧洗浄機 K5プレミアムサイレント ベーシック パワフル 静音機能 高性能 簡単接続 付属品充実 ハイパワー多機能ノズル しなやか高圧ホース ホースリール タイヤ 伸縮ハンドル 洗浄剤簡単セッティング 洗車 花粉除去効果 黄砂 泥 60Hz 1.603-544.0