コンクリート配合設計の例題で学ぶ計算手順と実践法

コンクリート配合設計の例題を使って、水セメント比や単位水量の計算手順をわかりやすく解説します。リフォームで床・基礎をDIYする前に知っておくべき配合の基礎知識とは?

コンクリート配合設計の例題で計算手順を完全マスター

水セメント比を守らないと、打設したコンクリートが10年で半分以下の強度になることがあります。


🏗️ この記事の3つのポイント
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配合設計の計算の流れ

配合強度 → 水セメント比 → 単位水量・セメント量 → 骨材量の4ステップで完結します。

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例題で理解する具体的な数値

設計基準強度21N/mm²を例に、水セメント比58.9%、単位水量172kg/m³など実際の数値を使って解説します。

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リフォームへの活かし方

土間打ちや基礎補修に配合知識を使えば、DIYの仕上がりが大きく変わります。


コンクリート配合設計とは何か・例題を解く前の基礎知識



コンクリート配合設計とは、1m³のコンクリートをつくるために必要な水・セメント・細骨材・粗骨材の量を決める設計作業のことです。これを「示方配合」や「調合設計」とも呼びます。


リフォームで玄関アプローチや駐車場の土間コンクリートを打つ場合、既製品のドライコンクリートを使うことも多いですが、工事規模が大きくなるほどプラント発注が必要になり、配合の知識が役立ちます。知識があると業者との打ち合わせで「呼び強度21、スランプ12cm」といった会話もスムーズです。


配合設計では、最終的に以下の配合表の空欄を埋めることが目標になります。


空気量 水セメント比 (W/C) 細骨材率 (s/a) 水 W セメント C 細骨材 S 粗骨材 G
4.5% ?% 48.0% ?kg/m³ ?kg/m³ ?kg/m³ ?kg/m³


この表を完成させることが、配合設計の「答え」です。


コンクリート配合設計の例題ステップ1:配合強度の算出

最初のステップは「配合強度」を求めることです。設計基準強度はあくまでも保証値であり、実際のコンクリートには強度のばらつきが必ず生じます。


そのため、設計基準強度に割増し係数(1.2程度)をかけた数値を「配合強度」として設定します。これが原則です。


- 設計基準強度:21 N/mm²
- 割増し係数:1.2
- 配合強度 = 21 × 1.2 = 25.2 N/mm²


意外ですね。強度が「最低これ以上」と書かれていても、実際の配合は2割増しで設計するのが基本です。割増しを省いた配合で打設すると、ばらつきによって基準を下回るロットが統計的に出てきます。


参考リンク(配合計算の例題・解説)。


コンクリートの配合計算方法を例題を使って分かりやすく解説 | practical-concrete.com


コンクリート配合設計の例題ステップ2:水セメント比の算出

配合強度が決まったら、次は「水セメント比(W/C)」を求めます。水セメント比とは、水の質量をセメントの質量で割った割合です。これが配合設計の核心といっても過言ではありません。


強度と水セメント比の関係式(例:強度 f = −12.3 + 22.1 × C/W)を使います。


  • 25.2 = −12.3 + 22.1 × C/W
  • 37.5 = 22.1 × C/W
  • C/W = 1.697
  • W/C = 1 ÷ 1.697 ≒ 0.589(58.9%)


リフォームでDIY施工される方の多くは「水は多く入れるほど混ぜやすくなる」と考えがちです。実際は逆で、水が多いほど強度と耐久性は著しく低下します。


水セメント比が60%を超えると、完成後のコンクリート内部に余剰水の蒸発孔が多く残り、中性化・凍害・塩害への抵抗性も下がります。土間の仕上がりが良く見えても、5〜10年で表面が粉化(スケーリング)し始めることがあります。痛いですね。


参考リンク(水セメント比と強度の関係式について)。


コンクリートの調・配合に関する問題集 | bonperson-civil.com


コンクリート配合設計の例題ステップ3:単位水量と単位セメント量

水セメント比が求まったら、「単位水量(W)」を設計スランプから決定します。スランプとは、フレッシュコンクリートの流動性(やわらかさ)を示す指標です。これが基本です。


スランプ12cmの場合、単位水量は 172 kg/m³ と設定されています(材料や骨材種類によって変わります)。


- W/C = 0.589
- W = 172 kg/m³
- C = W ÷ (W/C) = 172 ÷ 0.589 = 約292 kg/m³


ここまでで、配合表の「水」と「セメント」の欄が埋まります。


空気量 W/C s/a 水 W (kg/m³) セメント C (kg/m³) 細骨材 S 粗骨材 G
4.5% 58.9% 48.0% 172 292


単位セメント量が 270 kg/m³ 未満になると、コンクリートが乾燥収縮ひび割れを起こしやすくなるため、実務では下限値として設定される場合があります。今回の292 kg/m³はこの基準を満たしています。


コンクリート配合設計の例題ステップ4:細骨材量と粗骨材量の算出(2方式比較)

最後のステップが骨材量の算出です。計算方法は大きく2つに分かれます。つまり「細骨材率方式」と「単位粗骨材かさ容積方式」の2種類です。


#### 🔷 方式①:細骨材率方式


コンクリート 1,000L から水・セメント・空気の体積を引いて、残りを骨材とします。


  • 水の容積:172 ÷ 1.00 = 172 L
  • セメントの容積:292 ÷ 3.15 = 93 L
  • 空気量の容積:1000 × 4.5% = 45 L
  • 全骨材容積:1000 − (172 + 93 + 45) = 690 L
  • 細骨材容積:690 × 48.0% = 331 L → 細骨材量 = 331 × 2.60 = 861 kg/m³
  • 粗骨材容積:690 − 331 = 359 L → 粗骨材量 = 359 × 2.70 = 969 kg/m³


#### 🔷 方式②:単位粗骨材かさ容積方式


粗骨材のかさ容積(0.605 m³/m³)から先に粗骨材量を求め、残りを細骨材とします。


  • 粗骨材量:1.60 kg/L × 1000 × 0.605 = 968 kg/m³
  • 細骨材容積:1000 − (172 + 93 + 45 + 359) = 331 L
  • 細骨材量:331 × 2.60 = 861 kg/m³


両方式とも、ほぼ同じ答えになります(わずかな四捨五入の差のみ)。これは使えそうです。


計算方式 空気量 W/C s/a 水 (kg/m³) セメント (kg/m³) 細骨材 (kg/m³) 粗骨材 (kg/m³)
細骨材率方式 4.5% 58.9% 48.0% 172 292 861 969
粗骨材かさ容積方式 4.5% 58.9% 48.0% 172 292 861 968


参考リンク(配合計算の2方式の詳細・計算書例)。


コンクリートの示方配合計算書(出力例)| isabou.net(PDF)


リフォーム現場でこそ知っておきたい・示方配合と現場配合の違い

配合設計で求めた値は「示方配合(理論値)」であり、実際の施工で使う「現場配合」とは別物です。これだけ覚えておけばOKです。


示方配合は骨材が表面乾燥飽水状態(SSD)であることを前提にしています。しかし現場の砂・砂利は雨天後に水を含んでいたり、逆に乾燥しすぎていたりします。そのため骨材の含水率を測定し、加える水の量を補正する「現場配合への換算」が必要です。


  • 💧 骨材が湿っている場合 → 単位水量を減らす補正が必要
  • 🌞 骨材が乾燥している場合 → 単位水量を増やす補正が必要
  • ⚠️ 補正なしで施工すると、実際のW/Cが設計値から大きく外れる


リフォームでコンクリートをDIYする際、「砂が濡れていたからそのまま使った」というケースで強度不足になる事例は少なくありません。市販の骨材を使う場合も、袋に記載された含水状態を確認する必要があります。


参考リンク(JASS5準拠の配合設計解説)。


【JASS5準拠】コンクリート配合設計の例題でマスター | sunxin.org






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