リフォームを頼む相手が「きちんと許可を取っている業者か」どうか、確認したことはありますか?

リフォーム工事の費用が500万円以上になる場合、業者は必ず建設業の許可を取得していなければなりません。これは建設業法第3条第1項が定める基本ルールです。
意外に思われるかもしれませんが、500万円という金額は「税込み」で判断されます。工事費が490万円でも、別途費用を加算して500万円を超えれば無許可での請負は違法となります。
無許可で営業した場合の罰則は厳しいです。個人業者なら3年以下の懲役または300万円以下の罰金、法人の場合は代表者への罰則に加えて法人にも最大1億円の罰金が科せられます。これは「両罰規定」と呼ばれ、会社と担当者の両方が処罰対象になるということです。 gyousei-meinan(https://gyousei-meinan.com/blog/4724)
リフォームを依頼する際は、業者の建設業許可番号を確認することが大切です。許可番号は「国土交通大臣許可(般-〇〇)第○○号」といった形式で表記され、国土交通省のネガティブ情報等検索サイトで照合できます。 mlit.go(https://www.mlit.go.jp/nega-inf/cgi-bin/search.cgi?jigyoubunya=kensetugyousya)
| 許可の種類 | 発行機関 | 対象 |
|---|---|---|
| 国土交通大臣許可 | 国土交通省 | 2つ以上の都道府県に営業所がある業者 |
| 都道府県知事許可 | 各都道府県 | 1つの都道府県のみに営業所がある業者 |
つまり許可証の確認が最初の防衛策です。
リフォームを頼んだ業者が、実は別の業者に全部丸投げしていた——これが「一括下請負」違反です。建設業法第22条は、受注した工事を一括して他業者に下請けに出すことを原則禁止しています。 civil-web(https://civil-web.com/media/kennsetugyouhou-ihanjirei/)
国土交通省が公表した実際の違反事例では、元請業者A社が下請業者B社に工事を丸投げし、さらにB社が別の業者に丸投げするという「二重丸投げ」が発覚しました。この事例では、A社に7日間の営業停止、B社に15日間の営業停止処分が下されています。 civil-web(https://civil-web.com/media/kennsetugyouhou-ihanjirei/)
丸投げ業者は現場管理をしないため、施工品質が著しく低下するリスクがあります。
また、一括下請負が疑われるサインとして次のような点が挙げられます。
- 契約業者とは別のロゴマークを付けた職人が来る
- 担当者が工事内容をよく把握していない
- 施工体制台帳(現場に掲示義務がある書類)に下請業者名が記載されていない
これらに気づいたら、国土交通省の「駆け込みホットライン」(TEL: 0570-018-240)に匿名で通報できます。 mlit.go(https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/totikensangyo_const_tk1_000194.html)
参考:国土交通省が公表する建設業法違反事例の詳細
建設業法違反事例について|国土交通省
現場に「主任技術者」または「監理技術者」を配置することは、建設業法第26条が定める義務です。しかし、実際の違反事例では「1人の技術者が複数の現場を掛け持ち」するケースが非常に多いことが分かっています。 civil-web(https://civil-web.com/media/kennsetugyouhou-ihanjirei/)
国土交通省の公表事例では、技術者を2件の工事で5か月にわたって兼任させていたA社が「指示処分」を受けた事実が記録されています。さらに悪質な事例では、技術者を現場に全く配置せず15日間の営業停止処分が下されたケースもあります。 civil-web(https://civil-web.com/media/kennsetugyouhou-ihanjirei/)
厳しいところですね。
リフォーム施主として確認できる点は次の通りです。
- 現場に施工体制台帳が備え付けられているか
- 担当技術者の名前と資格が書かれた掲示板が設置されているか
- 技術者が現場に定期的に顔を出しているか
技術者が常駐しない現場は手抜き工事のリスクが高まります。
令和7年(2025年)には、施工管理技術検定試験で不正を行い資格を取得した技術者50名を現場に配置し続けた業者が、22日間と45日間の2件の営業停止処分を受けた事例が国土交通省から公表されています。資格の不正取得は業者側の問題ですが、その被害は最終的に施主へ及ぶことを覚えておく必要があります。 civil-web(https://civil-web.com/media/kennsetugyouhou-ihanjirei/)
リフォーム業界では、元請業者が下請業者に対して不当に低い報酬しか払わない「指値発注」や「赤伝処理」が問題となっています。これは建設業法第19条の3で明確に禁止されている行為です。
「赤伝処理」とは、下請業者と合意なく、廃材処理費用や現場管理費などを下請代金から一方的に差し引く慣行です。国土交通省が実施した調査では、平成20年度だけで302件の法令違反の疑いある通報が寄せられており、その多くが下請取引に関するものでした。 nikoukei.co(https://www.nikoukei.co.jp/news/detail/136853)
これが読者に直接関係する理由があります。下請業者が不当に低い代金しか受け取れない場合、利益確保のために材料費を削ったり工期を短縮したりする恐れがあるからです。施主が依頼したリフォームの品質が、下請取引の不正によって損なわれるという連鎖が起きえます。
下請代金の支払遅延も違反です。
建設業法では、元請業者から下請業者への支払いは注文者からの支払いを受けた日から起算して1か月以内であることが求められています(第24条の3)。120日を超えるような長期の支払い保留は違反となります。 civil-web(https://civil-web.com/media/kennsetugyouhou-ihanjirei/)
参考:建設業法違反の罰則と監督処分基準
建設業者の不正行為等に対する監督処分の基準について|国土交通省
建設業法では談合(入札妨害)も重大な違反行為として扱われます。官製談合防止法違反が確定した場合、建設業法第28条第1項第2号に基づき、最長1年間の営業停止処分が下されます。
令和7年(2025年)5月に公表された実際の事例では、地方整備局が町発注工事で談合に関与した業者J社に対し、60日間の営業停止処分を行いました。当該業者の社員は、懲役10か月(執行猶予3年)という刑事罰まで受けています。 civil-web(https://civil-web.com/media/kennsetugyouhou-ihanjirei/)
結論は談合は施主も被害者ということです。
談合が行われると競争が機能しなくなり、工事費が不当に高止まりします。リフォームのような民間工事でも、複数社から見積もりを取る際に業者間で価格を申し合わせている場合があります。以下の点に注意することで、不正な談合リスクを減らせます。
- 紹介された業者だけに絞らず、独自に複数社に見積依頼を出す
- 複数の見積もりの金額が不自然に近い場合は再確認する
- 見積書の内訳が明細まで記載されているか確認する
営業停止中の業者に工事を依頼してしまうと、施工途中で業者が活動できなくなる最悪のシナリオも起こりえます。
国土交通省のネガティブ情報検索サイ