実は、ブレーカーの容量を自分で計算して上げようとすると、電線が細すぎて火災になる場合があります。

kVA(キロボルトアンペア)は「皮相電力」を表す単位で、電気設備がどれだけの電力を供給できるかを示す容量の指標です 。リフォームの際に電気容量の話が出ると「kWとどう違うの?」と感じる方が多いのですが、この2つは明確に別物です。 saisan-marketing.co(https://saisan-marketing.co.jp/lifestylenavi/electricity/510/)
kWは実際に機器が消費する「有効電力」であり、kVAはそこに「力率」という係数を含めた総合的な電気の大きさです 。関係式は以下のとおりです。 looop-denki(https://looop-denki.com/home/denkinavi/savings/electricity/kwa/)
> kW(有効電力)= kVA(皮相電力)× 力率(power factor)
力率は機器によって異なりますが、一般家庭の電化製品では0.8〜1.0程度が目安です。つまり「kVA≒kW」として計算して差し支えない機器も多いですが、エアコンや冷蔵庫など誘導負荷のある機器では誤差が出やすくなります。
日本では一般家庭の電圧が100Vのため、1kVA=10Aという換算がよく使われます 。電力会社との契約では60Aを超えるとkVA表記に切り替わりますが、利用者側が「同時に使える電気の量」を示している点に変わりはありません 。 denki.insweb.co(https://denki.insweb.co.jp/kva.html)
| 単位 | 種別 | 意味 | 使われる場面 |
|---|---|---|---|
| kVA | 皮相電力 | 供給できる電気の容量 | 電力会社との契約・分電盤の定格 |
| kW | 有効電力 | 実際に消費する電力 | 家電の消費電力表示・電気代 |
| A(アンペア) | 電流 | 流れる電気の量 | ブレーカーの容量表示 |
これが基本です。まずここを押さえておけばOKです。
ブレーカーの容量計算は、単相か三相かによって計算式が変わります 。リフォーム現場でよく扱う家庭用(単相)と業務用・工場向け(三相)を整理しておきましょう。 rakkokeyword(https://rakkokeyword.com/techo/tool-kva-kw-convert/)
単相の計算式(家庭用)
```
電流(A) = 容量(kVA) × 1000 ÷ 電圧(V)
```
例:単相100Vで3kVAの機器を使う場合 → 3×1000÷100 = 30A
単相200Vなら同じ3kVAでも → 3×1000÷200 = 15A と半分になります。電圧が倍になると必要なアンペアは半分で済む点は覚えておく価値があります。
三相の計算式(動力・業務用)
```
電流(A) = 容量(kVA) × 1000 ÷ (電圧(V) × √3)
```
√3は約1.732です 。三相200Vで5kVAの機器なら → 5×1000÷(200×1.732) ≒ 14.4A となります。 rakkokeyword(https://rakkokeyword.com/techo/tool-kva-kw-convert/)
リフォームでエアコンを複数台取り付けたい、IHコンロを導入したいといった場合は、使用する機器の消費電力(kW)を合計し、力率で割ってkVAに換算→アンペアに変換という流れで計算します 。 eiworks(https://www.eiworks.jp/blog/denki/201650)
🔌 家庭内で必要なアンペアを簡易計算する手順
1. 家電ごとの消費電力(W)を書き出す
2. 同時に使いそうな機器の合計Wを求める
3. ÷100(単相100Vの場合)でアンペアに変換
4. その値が現在のブレーカー容量を超えないか確認する
例えばエアコン(1200W)、IH(3000W)、電子レンジ(1500W)を同時に使うと合計5700W=57Aとなります。これは60Aの主幹ブレーカーをほぼ使い切る計算です。つまりかなりの余裕のなさです。
リフォームで電気容量を増やしたいと思っても、分電盤と幹線(引き込み配線)が対応していないと、いくら電力会社に申し込んでも増やせません 。 note(https://note.com/sgkanri_service/n/nbaf05f3d7331)
古い分電盤では30Aまでしか対応できないケースがあります 。また、築15年以上経過した住宅では分電盤の内部部品が劣化しているため、交換が推奨されます 。分電盤の交換目安は一般的に13年とされています 。はがきの短辺ほど(約10cm幅)のケーブルが古いままでは、いくら太い電力を引き込もうとしても電線がボトルネックになります。 anshin-denki(https://anshin-denki.com/column017.html)
電力会社に容量変更を依頼すると、分電盤の交換は基本的に無料の場合が多いものの、設備状況によっては費用が発生することもあります 。事前に電力会社へ確認するのが原則です。 office110(https://office110.jp/electric/knowledge/ampere/capacity/)
⚠️ リフォーム前に確認すべき設備チェックリスト
- 📋 現在の主幹ブレーカーのアンペア数(分電盤の扉に記載)
- 📋 分電盤の設置年(13年以上なら交換検討)
- 📋 幹線ケーブルの種類と許容電流(電気工事士に依頼)
- 📋 スマートメーターへの切り替え済みかどうか
- 📋 電力会社の契約形態(アンペア契約 or kVA契約)
容量を上げすぎると基本料金も上がる点に注意が必要です 。必要以上に大きな容量を契約すると、毎月の固定費が増えるだけです。痛いですね。 note(https://note.com/sgkanri_service/n/nbaf05f3d7331)
電力会社との契約では、60A(6kVA)を超えると「kVA単位での契約」になります 。オール電化の戸建て住宅では10kVA以上の契約が必要になるケースも多く、適正容量の選択が月々の電気代にも影響します 。 denki.idemitsu(https://denki.idemitsu.com/media/column/tips032/)
以下は家族構成・生活スタイル別の目安です。
| 家族構成・スタイル | 推奨容量の目安 | 注意点 |
|---|---|---|
| 1〜2人・ガス併用 | 30〜40A(3〜4kVA) | IH導入予定なら見直しを |
| 3〜4人・ガス併用 | 40〜50A(4〜5kVA) | エアコン複数台なら50A推奨 |
| 3〜4人・オール電化 | 6〜8kVA | IH+エコキュートで大きく増加 |
| 5人以上・オール電化 | 8〜10kVA以上 | 蓄電池・EV充電を検討するなら余裕を |
「2人暮らしでもエアコンやIHを頻繁に使用する場合、30〜40Aで契約するとブレーカーが落ちやすくなる」ことは実際によくあるケースです 。 denki.idemitsu(https://denki.idemitsu.com/media/column/tips032/)
これが条件です。生活スタイルをリストアップしてから容量を選んでください。
容量を正確に計算したい場合は、各機器のカタログスペック(kW or kVA)をもとに合算する方法が確実です 。kWしか書かれていない機器は、力率を0.8と仮定してkVAに変換(kW÷0.8=kVA)する方法が現場では広く使われています 。 eiworks(https://www.eiworks.jp/blog/denki/201650)
ここが意外と知られていない落とし穴です。エアコンやポンプ、冷蔵庫などのモーターを内蔵した機器は、起動時に定格電流の3〜7倍もの「始動電流(突入電流)」が流れます 。 eiworks(https://www.eiworks.jp/blog/denki/201650)
つまりエアコン1台の消費電力が1200Wで「12A程度だから余裕がある」と計算しても、起動瞬間には36〜84Aもの電流が流れる可能性があるわけです。これは使えそうな情報ですね。
この始動電流が主幹ブレーカーの容量を超えると、一瞬でブレーカーが落ちます 。リフォームで新しいエアコンを設置した直後だけブレーカーが落ちるという現象は、この始動電流が原因であることが多いです。 eiworks(https://www.eiworks.jp/blog/denki/201650)
🔍 始動電流トラブルを防ぐための対策
- エアコンやモーター機器はインバーター搭載型を選ぶ(起動電流が抑えられる)
- 複数のモーター機器を同時に起動しないようタイマー設定を活用する
- 容量計算の際には定格電流の1.25倍以上のマージンを確保する
- モーター回路にはモーターブレーカー専用品の使用を検討する eiworks(https://www.eiworks.jp/blog/denki/201650)
始動電流の問題は、通常の容量計算だけでは拾えません。リフォームの電気工事を依頼する際には、「始動電流を考慮した容量選定をしてもらいたい」と一言伝えるだけで、工事の質が大きく変わります。
参考:モーター機器のブレーカー選定について詳しく解説されています。始動電流に対応した保護協調の考え方も掲載。
モーター容量からブレーカー選定の仕方|計算方法・注意点を徹底解説
実際の容量変更は、計算だけで完結しません。電力会社への申請と電気工事士による工事が必要です 。 office110(https://office110.jp/electric/knowledge/ampere/capacity/)
容量アップの流れ
1. 現状確認:分電盤の主幹ブレーカーのアンペア数・設置年を確認する
2. 必要容量を計算:前述の計算式で必要kVA(アンペア)を算出する
3. 電力会社へ相談:契約変更の可否と費用を確認する(分電盤交換は基本無料 ) office110(https://office110.jp/electric/knowledge/ampere/capacity/)
4. 電気工事士に依頼:幹線が細い場合は張り替え工事が必要 anshin-denki(https://anshin-denki.com/column017.html)
5. スマートメーター確認:切り替え済みの場合はサービスブレーカー不要になる anshin-denki(https://anshin-denki.com/column017.html)
6. 変更完了・動作確認:増設後に各ブレーカーが正常動作するかテストする
容量変更工事は電気工事士の資格が必要で、DIYは法律上認められていません 。工事は必ず有資格者に依頼することが法的な要件です。 progress-company(https://progress-company.jp/blog/20251212/)
参考:パナソニックによる住宅分電盤の選定基準が掲載されており、主幹容量の設定根拠(JIS準拠)も確認できます。
住宅分電盤の選定 | 電気設備の基礎知識 – Panasonic
参考:kVAとkWの換算が瞬時にできる計算ツール。力率・相数を設定してアンペアまで同時に算出可能です。
kVA kW 換算ツール!アンペア計算や力率設定もできる計算機
電力会社の多くでは、東北電力のように「負荷設備契約」と「主開閉器契約」の2種類の契約方法を設けており、使用する機器が多いほど主開閉器契約(kVAベース)が有利になることがあります 。リフォームを機に契約形態自体を見直す価値もあります。 tohoku-epco.co(https://www.tohoku-epco.co.jp/dprivate/rule/decision/)

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