新品のコンクリートでも、夏に打設したものは冬打設より最終強度が低くなる場合があります。

圧縮強度とは、コンクリートに圧縮方向の力(押しつぶす力)を加えたとき、破壊するまで耐えられる最大応力度のことです。単位は「N/mm²(ニュートン毎平方ミリメートル)」で表され、数値が大きいほど強い材料ということになります。つまり強さの基準です。
コンクリートには「引張強度」「曲げ強度」「せん断強度」などさまざまな強度がありますが、設計で主に使われるのは圧縮強度です。 なぜなら、コンクリートは引張方向の力にはとても弱く、圧縮強度の1/10〜1/13程度しか耐えられないからです。 引張には別途鉄筋で補うというのが鉄筋コンクリートの基本的な考え方です。 bonperson-civil(https://bonperson-civil.com/concrete-strength/)
リフォームで基礎の打ち直しや増築工事をする場合、この圧縮強度の数値を確認しておくと、適切なコンクリートが使われているかの判断基準になります。数値さえ知っておけば安心です。
一般的な住宅の基礎コンクリートには、呼び強度21〜24N/mm²のものがよく使われます。 住宅の構造計算上は最低でも設計基準強度Fc18N/mm²以上が必要とされ、長期使用を前提とした建物ではFc24N/mm²以上が求められます。 note(https://note.com/henamamearch/n/nd03573412665)
強度のイメージとしては、21N/mm²であれば1cm²(指先ほどの面積)あたり約214kgの圧縮力に耐えられる計算になります。これは単行本を重ねた柱で言えば、数十冊分の重さを1点で支えるようなイメージです。一方、道路や橋などの土木構造物では50N/mm²以上の高強度コンクリートが使われることもあります。 kagoshima-it(https://www.kagoshima-it.jp/pdf/kenkyu_report/k_report_1997_06.pdf)
設計基準強度が60N/mm²以上になると「高強度コンクリート」と定義されます(コンクリート標準示方書の基準)。 リフォームの現場でそこまでの強度は通常不要ですが、用途に合った強度選択が重要です。 bonperson-civil(https://bonperson-civil.com/concrete-strength/)
コンクリートの「強度」には複数の定義があり、混同しやすいので整理しておきましょう。 note(https://note.com/henamamearch/n/nd03573412665)
| 用語 | 記号 | 意味 |
|------|------|------|
| 設計基準強度 | Fc | 構造設計で採用された圧縮強度の基準値 |
| 耐久設計基準強度 | Fd | 建物の使用期間(計画供用期間)に応じた強度 |
| 品質基準強度 | Fq | FcとFdの大きい方の値 |
| 調合管理強度 | Fm | Fq+構造体強度補正値S |
| 呼び強度 | F | 生コン工場への発注時に指定する強度 |
設計基準強度Fcはあくまで「設計上の目標値」であり、実際の施工では材料のばらつきや環境を考慮して、より高い「調合管理強度」でコンクリートを製造します。 つまり発注強度=設計強度ではありません。 note(https://note.com/henamamearch/n/nd03573412665)
生コンを発注するときの型番「21ー8ー20N」という表記がありますが、これは左から「呼び強度21N/mm²・スランプ8cm・骨材最大寸法20mm・普通ポルトランドセメント」を意味します。 数字の最初が圧縮強度の呼び強度です。 bonperson-civil(https://bonperson-civil.com/concrete-strength/)
コンクリートは打設直後から強度が増し続け、普通コンクリートの場合、打設から28日(約4週間)で強度の伸びがほぼ落ち着きます。 そのため「28日強度」が品質管理の基準として広く使われています。これが原則です。 bonperson-civil(https://bonperson-civil.com/concrete-strength/)
建築基準法上の規定では、「材齢28日の供試体の圧縮強度の平均値が設計基準強度以上であること」が適合の条件の一つとされています。 リフォームや新築工事後、コンクリートを確認するタイミングは打設後28日目が重要な節目です。 kenchikuchishiki(https://kenchikuchishiki.com/kouzouhinshitsu/kon/jitsukyoudo/)
また、あまり知られていませんが、季節によって補正値が変わります。 夏と冬は構造体強度補正値S値が「6N/mm²」追加されますが、春・秋は「3N/mm²」です。夏は水和反応が速い一方で最終強度が低くなりやすく、冬は反応が遅いためどちらも補正が大きくなります。この補正値を無視したコンクリートの発注は、強度不足のリスクにつながります。 note(https://note.com/henamamearch/n/nd03573412665)
参考:設計基準強度と実コンクリート強度・法令上の規定について詳しく解説されています。
設計基準強度と実コンクリート強度・法令上の規定 | 建築知識
リフォームを検討している方にとって意外な落とし穴が、「既存基礎のコンクリート強度を知らないまま増築・改修を進めてしまう」ことです。これは厳しいところです。
築30年以上の住宅では、当時の設計基準強度がFc18N/mm²以下だったケースも珍しくありません。現在の耐久設計基準強度の標準(Fc24N/mm²)と比べると6N/mm²の差があり、これは耐震補強や荷重増加を伴うリフォームで構造上の問題につながる場合があります。 古い基礎には注意が必要です。 note(https://note.com/henamamearch/n/nd03573412665)
既存コンクリートの強度を確認したいときは、専門業者によるコア採取試験(コア供試体の圧縮試験)が有効です。建物の基礎から直径5〜10cmほどの円柱形サンプルを採取し、試験機で破壊して強度を測定します。費用はサンプル1本あたり数万円程度が目安ですが、強度不足のまま大規模リフォームを進めた場合の損失と比べれば、事前調査は非常にコスパが高い投資といえます。これは使えそうです。
参考:基礎コンクリートの強度基準と実際の施工事例について。

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