CLTをリフォームで使うと、工期が短くなるどころかコスト超過で計画が崩れるケースがあります。

CLTとは「Cross Laminated Timber(クロス・ラミネイティド・ティンバー)」の略称で、日本語では直交集成板と呼ばれています。 ひき板(ラミナ)を繊維方向が90度交互になるよう重ねて接着した、厚手の木質パネルです。 clta(https://clta.jp/clt/)
この「繊維を直交させる」という構造がポイントです。木材は繊維方向に強く、垂直方向には弱いという性質があります。しかし層を交差させることで、あらゆる方向の力を均等に受け止められるようになります。つまり「木のコンクリートパネル」と表現するのが一番わかりやすいでしょう。 work.jobken(https://work.jobken.jp/contents/column61)
実際のサイズ感を伝えると、1枚のCLTパネルは例えば幅1m×長さ3m×厚さ18cmで重さ約220kgです。 コンクリート製品(同強度比較)の約半分以下の重さになります。はがき横幅(約15cm)を少し上回る厚みのある「大きな板」として、壁・床・屋根すべてに使えるのが特徴です。 cas.go(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/cltmadoguchi/pdf/shiryou1.pdf)
CLTは建築の構造材だけでなく、土木用材や家具にも利用される汎用性の高い素材です。 欧米ではマンションや商業施設の壁・床として早くから普及しており、日本でも国産材の有効活用策として注目されています。 clta(https://clta.jp/clt/)
耐震性が高いのが基本です。 CLTパネルは面材として機能するため、地震の揺れを「面全体」で受け止めます。従来の木造軸組工法が柱と梁という「線」で力を受けるのに対し、CLTは「面」で支える構造です。 work.jobken(https://work.jobken.jp/contents/column61)
この面構造の強みは数字にも表れています。木造CLT工法では地盤補強工事が不要になるケースが多く、基礎工事の簡素化が可能です。 建物全体の重量が軽くなるため、地盤への負荷が少なく、地盤改良コストを削減できる場合があります。 cltwood-promo(https://www.cltwood-promo.com/construction/)
意外ですね。軽くて丈夫という特性は、狭小地や軟弱地盤が多い日本の住宅事情にも合っています。高層建築や大規模建築にも使用できるほどの強度を持ちながら、扱いやすい重量を実現しています。 work.jobken(https://work.jobken.jp/contents/column61)
また、CLTは繊維が多方向に絡み合っているため、割れや反りが発生しにくいという特性もあります。構造部材としての長期安定性が高く、設計者から見ても信頼しやすい素材といえます。 yokomatsu(https://www.yokomatsu.info/blog/2024/10/04/2024-10-02-clt-structure/)
CLTの基本構造と特性について(一般社団法人 日本CLT協会)
CLTの断熱性能は数字で比べると驚きがあります。同じ厚さで比較した場合、CLT(木材)はコンクリートよりも断熱性が高いのです。 具体的には、CLT厚さ9cmとコンクリート厚さ120cmが、ほぼ同等の断熱性能を持ちます。 cas.go(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/cltmadoguchi/pdf/shiryou1.pdf)
これは使えそうです。リフォームでCLTパネルを壁や床に採用するだけで、断熱材の追加施工を減らせる可能性があります。暖冷房費の削減につながるため、長期的なランニングコストを抑えたい方にとってメリットは大きいです。
さらにCLTは再生可能な木材を原料とする点で、環境負荷が低い素材です。 木材は成長過程でCO₂を吸収し、建材として利用された後も炭素を固定し続けます。SDGs(持続可能な開発目標)の観点からも、近年注目度が増しています。 hibiki-cc(https://hibiki-cc.jp/blog/clt%E3%81%AE%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%88%E3%82%92%E8%A7%A3%E8%AA%AC%EF%BC%81%E6%8C%81%E7%B6%9A%E5%8F%AF%E8%83%BD%E3%81%AA%E5%BB%BA/)
CLTパネルに使う国産スギ材を活用することで、日本の林業振興にも貢献できます。 「住宅を建てながら森を守る」という選択肢として、環境意識の高いリフォームオーナーから評価されています。断熱性能の向上に関心がある場合は、省エネ改修の補助金(次世代ZEH+など)と組み合わせて検討する価値があります。 cas.go(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/cltmadoguchi/pdf/shiryou1.pdf)
CLTの施工スピードは他の工法と比べて際立ちます。3階建て・延べ面積約270㎡の建物の場合、構造部分の組み立てはわずか2日間で完了した事例があります。 同じ規模のコンクリート造では、1階あたり約5日の養生期間が必要なので、3階建てなら15日以上かかります。 cas.go(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/cltmadoguchi/pdf/shiryou1.pdf)
工場で加工されたCLTパネルを現場に持ち込み、すぐに組み立てられるのが理由です。 さらにCLTは構造体兼下地材として利用できるため、建て方終了後すぐに仕上げ作業に移ることができます。 工程の重複が可能なことで、トータル工期が大幅に短縮されます。 cltjisshou(https://cltjisshou.org/cgi-data/402_sidebanner/doc/100000000462-4-1708939876.pdf)
工期が短くなるのは職人の拘束日数の削減につながり、人件費の圧縮にも直結します。リフォームの場合、工事中の仮住まい期間が短縮されれば、仮住まい費用(家賃・駐車場代など)を節約できるというメリットもあります。
ただし、現場での精度管理が重要です。工場で精密加工されたパネルを正確に組み上げる技術が求められるため、CLTに対応できる施工業者を選ぶことが工期短縮を実現する条件になります。 yokomatsu(https://www.yokomatsu.info/blog/2024/10/04/2024-10-02-clt-structure/)
CLT工法の施工の流れとメリット・デメリット(CLT wood promo)
コストが課題です。 現時点でCLTパネルの製造メーカーは国内8社に限られており、供給量が少ないため部材コストが高めに設定されています。 鉄骨造(S造)と比べてどの程度高いかは案件によりますが、補助金なしで比較すると割高になるケースが多いです。 cltwood-promo(https://www.cltwood-promo.com/construction/)
ただし補助金を活用すれば、実質的なコストを鉄骨造などと同等水準まで抑えられる場合があります。 CLT関連の補助金・助成制度は林野庁などが整備しているため、施工業者やハウスメーカーに「CLT補助金の適用可否」を確認することが最初のステップです。 work.jobken(https://work.jobken.jp/contents/column61)
また、以下の点もリフォームでは注意が必要です。
特に配管・配線の問題はリフォームで見落とされやすい点です。 新築と違い既存の設備配管をCLTパネルに対応させる工事が発生するため、事前に詳細な設計図と見積もりを取ることが重要です。「CLTにリフォームしたら追加費用が予算の2割増しになった」というケースを防ぐためにも、施工前の確認が条件です。 clt-wood(https://clt-wood.net/clt/clt-%E3%83%87%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%88/)
CLTのデメリットと課題への取り組み(clt-wood.net)
「木材だから火に弱い」というのは思い込みです。CLT建築では強化石膏ボードを被覆することで、2時間耐火の性能を実現できます。 火災が発生しても、被覆材が熱を吸収して火の進行を遅らせるため、CLT自体が直接炎にさらされることなく建物の強度を維持します。 clt-wood(https://clt-wood.net/clt/clt-fire-resistance-technology/)
これは鉄骨造と比較しても重要なポイントです。鉄骨造(S造)は高温になると強度が急激に低下し、崩壊するリスクがあります。 一方CLTは木材が燃えても表面が炭化層を形成し、内部への延焼を抑制するという木材固有の特性があります。 cltwood-promo(https://www.cltwood-promo.com/construction/)
耐火性能が条件です。CLT建築で準耐火構造や耐火構造の認定を受けるには、仕様に応じた大臣認定を取得した工法を採用する必要があります。 1時間準耐火基準に適合する構造で設計した場合でも、RC造と比較して十分な耐火性を確保できます。 ehimeclt(https://ehimeclt.com/web/wp-content/uploads/2022/05/CLT_box202205.pdf)
リフォームで耐火性能の向上を検討している場合、CLTパネルに石膏ボードを組み合わせた複合工法が有効です。工務店や建築士に「準耐火仕様のCLT工法」として相談すると、適切な仕様提案を受けられます。
CLT建築の耐火技術と石膏ボード被覆工法の詳細(clt-wood.net)

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